12月の新刊、最後の一点は『猫探偵カルーソー』。
猫大好き、ヴェネツィア大好きの方に贈る、愉快で茶目っ気たっぷりの動物ミステリー。

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ドイツ人女流作家(本業は音楽家)による第一作で、あらすじはこんな感じです。

ヴェネツィアに生きる猫たちはいきり立っていた。海に囲まれたこの愛する街で、またぞろ殺人事件が起きたのだ! 
カリスマ的ボス猫のカルーソーは、自らの手で事件を解決すべく、愛する雌猫カミッラや仲間たちとともに、路地から路地へ、運河から運河へと探索を始める。
やがて事件の背後に浮かび上がる、作曲家ヴィヴァルディの遺した秘宝の謎――。
愛すべき猫たちの華麗なる大冒険のゆくえとは?

とにかく、猫が凛々しいんです。猫が可愛いんです。
冒頭で、観光都市ヴェネツィアの名誉と誇りを守るため、猫たちの手で事件を解決しようと高らかに宣言するカルーソー。威厳ある彼の指示に従って、街へと散ってゆく猫たち。
でもね、猫はやっぱり猫なんですよ。
よしがんばるぞ、と駆け出した先で、きれいなメス猫に遭遇すると、もうそっちに気がいっちゃって、何が何だかわからなくなる(笑)。「あれ? オレ何やってたっけ?」
エサのいい匂いがしてくると、食欲が捜査意欲に優先しちゃう。
ネズミが飛び出してくると、ついついおっかけちゃう。
てなわけで、さんざんみんなで寄り道しながらも、捜査は続きます。
で最後は、悪党一味相手の大立ち回り。猫たち、大いにいいところを見せまくります。
わたしはむかーし見た『乱闘街』という少年探偵団映画を思い出しました。
あと、ヴェネツィアの街の描写が実に魅力的。巻頭の地図を見ながら、猫たちの動きを追ってもらうとより楽しく読めるかもしれません。

すごい謎解きとか、トリックがあるわけじゃありませんが、「101匹わんちゃん」とか「名探偵ベンジー」の猫版だと思って、ぜひ肩の力を抜いてお楽しみください。さらっと読めますしね。
素敵な猫たちとの出会いは、凍てつく冬の寒さのなか、きっとあなたの心をほっこりさせてくれるはず。クリスマスのプレゼントにもぴったりの一書です!

さらに!! 巻末の解説には杉江松恋氏による、猫ミステリーガイドがついております! リリアン・J・ブラウンから『人喰い猫』まで、猫の出てくるミステリーというミステリーをかたはしから総ざらいした、頼んだ編集者もびっくり仰天の渾身のブックガイド! この一書を片手に、猫ミステリー逍遥の旅へと書店に赴くのも一興かも。(編集Y)

2007年12月21日 21:04

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