2008年7月アーカイブ

 8月30日発売の扶桑社海外文庫は、以下の3点です。

●扶桑社ミステリー

 チャールズ・エッピング『闇の秘密口座』高田有現/訳
(スイス銀行の秘密口座の謎にIT技術で挑む。経済のプロが贈る、金融サスペンス)

●扶桑社ロマンス

 ケイ・フーパー『恋人たちのゲレンデ』神宮司香/訳
(スキー場で偽装恋愛関係を結んだ2人だったが……人気作家の名作ロマンス)

 ジェニファー・セント・ジャイルズ『禁じられた城の秘密』上中京/訳
(ダートムアの城に潜入したヒロインと、謎めいた城主。新人によるゴシック・ロマンス)

2008年7月31日 11:35 | | コメント(0)

「新作の予定を知りたい」という読者のみなさまのご要望にいち早くお応えするため、扶桑社ロマンスのメールマガジンをはじめることにいたしました。

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 くわしくは、このページをご覧ください。

 携帯電話のかたは、ノーラ・ロバーツの新刊『炎の壁の彼方から』をご覧ください。
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2008年7月28日 17:16 | | コメント(5)

「先が読めない」というのは、サスペンス小説には絶好のほめ言葉だと思いますが、まさにこの作品を評するのにぴったりだと思います。

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 小説は、2段構えで展開します。

 まずは、第二次大戦中のギリシャ。
 比較的知られてはいませんが、当時のギリシャは、ナチス占領軍、共産ゲリラ、亡命した政府の支持者等々が覇権をめぐって集合離散を繰りかえす、戦乱状態にありました。
 そんな片田舎の教会に、ギリシャ正教の精華とも言うべき聖画(イコン)がありました。
 見る者の魂を奪う魔力を持った絵。
 町が焼き討ちされるなか、そのイコンをめぐって、はげしい争奪戦が行なわれたのです……

 そして現代。
 長年これを所持していたコレクターが死去し、ふたたびイコンが歴史の表舞台に出現します。
 これを契機に、往時イコンの魔力にとり憑かれた男たちがNYに結集。
 戦後を陰謀のプロとして生きてきた男たちが、イコンを標的に、人生最後の戦いを仕掛けていくのです……

 中心となるキャラクターは、彼らの孫の世代になりますが、主人公たちは(読者ともども)、現代における陰謀と、過去における争いの双方の謎を解いていかなければなりません。
 まさに「先が読めない」サスペンス。 
 いったい誰が何をしようとしているのか、そしてじっさいにイコンはどこにあるのか?
 謀略エスピオナージュにも似た美術ミステリーです。

 著者は、文芸エージェントとして活躍してきた人物。
 本書がデビュー作ではありますが、読者を翻弄し、楽しませる手腕は、まさに新人離れしたものがあります。

 えーと、定価が1200円とちょっとお高いのですが、単行本の値段ぶんはまちがいなく楽しめると思いますよ。(編集部・T)

2008年7月28日 12:38 | | コメント(0)

 5月で完結した〈光の輪トリロジー〉は、ファンタジー色が濃厚の3部作でしたが、本書は一変してサスペンスが漲っているロマンス作品です。

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 舞台はボルティモアのリトル・イタリー。
 11歳の夏の夜、両親のピザ・レストランが何者かの放火により焼失してしまうのを目撃したリーナ。
 火災現場の炎は、恐怖と圧倒的な美しさを持って彼女に迫ってきます。
 そう、リーナは炎に魅了されてしまったのです。
 リーナは炎の魅力を解明しようと、放火担当の警察官を志すことになります。

 この作品は、イタリア系大家族の豊かな愛情に囲まれたひとりの女性の二十年間を描いたドラマであると同時に、連続殺人放火犯を追い詰め、対決するサスペンス・アクションでもあります。
 そしてまた、十数年間、彼女を思いつづけてきた男性との純愛小説でもあります。

 サスペンス、家族愛、そしてロマンスが見事に詰まった読み応えのある作品です。(編集部・N)

2008年7月28日 12:30 | | コメント(0)

7月新刊紹介の第一弾は、究極の「ヤバイ」作家としてお馴染みの、ジャック・ケッチャムの日本オリジナル中篇集『閉店時間』でございます。

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まあ、とにかく読んでみてください。
あまり手前味噌を並べてドン引きされるとイヤなんですけど、ここは敢えて言わせてほしい。
期待にたがわぬ傑作ぞろいなんですよ!マジで!!
………いや、たぶん(落ち着け、オレ)。
もともと、ケッチャムという人は、キングやクーンツのような「長篇」書きというよりは、簡潔な文体で散文詩のごときリリシズムをはらませながら、嗜虐と残酷の極北を描ききるタイプの作家。むしろ中篇にこそ、そのエッセンスが刻印されているともいえましょう。
以下タイトルとポイントのみ……。

閉店時間
2004年度のブラム・ストーカー賞中篇賞を受賞。ケッチャムなりの、9.11テロへの返答でもあります。さしずめ現代のアイリッシュ。
ヒッチハイク
たしかに、ヒッチハイクからお話は始まるんですけどね(笑)。 あれよあれよの暴走エクスプレス、これぞケッチャム! ビビリます。そして笑えます。
雑草
出だしから、とにかくあんまりな話です。これを飲み下せるようなら、あなたもケッチャム教徒! 原書のイラストがあまりにCoolなので、巻末にいれちゃいました。
川を渡って
個人的には傑作認定。とあるジャンル小説なんですが、この手の話(映画)が好きな人にはこたえられないんじゃないでしょうか。ちなみに編集者はラストでちょっと泣きました。

単なるホラー/犯罪小説の枠を超えた、異能の文学者の真髄を伝える、ヴァラエティに富んだ見本市。ケッチャム入門書としても最適の一冊です。ぜひご一読ください!!(編集Y)

2008年7月24日 14:43 | | コメント(4)

 以前ご紹介したとおり、007の新作小説セールスの件。

 日本で版元が決まったそうです。
 ええ、扶桑社ではないのですよ。
 個人的には、残念だなあ。
 本国での出版前から手をあげていたのは、ウチだけだったんですからねえ。

 まあ、権利者が要求する金額と、こちらのオファーが見あわないというのは、ままあることです。
 とは言え、今回に関しては、日本の出版社は当初の段階でみんな見送っていたはずなのでねえ。

 うーん。
 ともかく、日本語で読める日を楽しみに待とう、っと。(編集部・T)

2008年7月14日 12:09 | | コメント(0)

 7月30日発売の扶桑社海外文庫は、以下の3点です。

●扶桑社ミステリー

 ジャック・ケッチャム『閉店時間 ケッチャム中篇集』金子浩/訳
(ブラム・ストーカー賞受賞の表題作をはじめ、鬼才の精髄を伝える全4本を収録)

 ニール・オルスン『奇跡の聖母』高山祥子/訳
(魔性の聖母画=イコンをめぐる、謀略のプロたちの決死の争奪戦。歴史美術ミステリー)

●扶桑社ロマンス

 ノーラ・ロバーツ『炎の壁の彼方から』(上・下)野川聡子/訳
(炎に魅せられた女性刑事vs連続放火殺人犯! 女王が放つロマンティック・サスペンス)

2008年7月10日 11:51 | | コメント(3)

 そもそもが、山田洋次監督『たそがれ清兵衛』を観たのがきっかけだった。そこで、ハンターは〈サムライ映画〉を観まくる日々を2年間送ることになる。
 加えて、日本への取材旅行を2週間。
 そして書き上げたのがこの作品だ。

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 巻頭の献辞には、時代劇映画の監督や俳優の錚々たる名前がずらりとならんでいる。

『狩りのとき』以来、久々にボブ・リー・スワガーの登場だが、その彼もいまや還暦まじかの年齢。アイダホ州の未開地で開墾に汗を流していた。
 その彼のもとに、日本から矢野という退役自衛官が訪ねて来た。矢野の話によると、ボブの父アールと矢野の父は硫黄島で、一対一の闘いをしたらしいのだ(結果はもちろん、矢野の父は死に、ボブの父は生還した)。
 そして、矢野からボブへの依頼。矢野の父が携えていた軍刀が行方不明で、それをボブに捜して欲しいというのだ。
 ボブは快諾し、軍刀を見つけ出すとそれを携え、日本へ向かった。さて、成田に降り立ったボブを待ち受けていたのは‥‥。

 なにしろ日本を舞台にしているので、われわれ日本の読者には奇異に感じられる描写が目に入るが、それも侮蔑や軽蔑の意味がなくむしろ日本への好意が感じられるような記述なので、そのへんは軽く読み流していただければと思っています。

『四十七人目の男』は、〈スワガー・シリーズ〉中、〈ヴァイオレンス度〉(アメリカ側評価)〈珍品度〉(日本側評価)ともにNo.1の作品です。
「平成忠臣蔵メリケン仕様」をどうぞ、お楽しみ下さい。(編集部・N)

2008年7月10日 11:45 | | コメント(0)

今月の扶桑社ロマンス新刊は、本邦初紹介作家、カレン・ホーキンスの『海から来た伯爵』でございます。

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あらすじはこんな感じです。

トリスタン船長はトラファルガー海戦の英雄。伯爵を父にもちながら、幼い日に母を失い双子の弟とも生き別れ、海の男として生きてきた。
そんな彼のもとに、父の死の報せをもって執事のリーヴスがやってくる。
しかし、爵位を継承し莫大な遺産を受け継ぐには、管財人による審査があるという。
トリスタンは、隣に住む若き未亡人で、いつも庭に迷い込む羊の苦情を言いに来る堅苦しいプルーデンスに、マナーの個人教授を頼むことにするが……。

カレン・ホーキンスは、本国では、NYタイムズ・ベストセラーリストをはじめ、各紙リストをにぎわせている人気作家です。穏やかなユーモアと愛らしいストーリー立てが彼女の最大の魅力で、HPをのぞいてみても、その愉快なひととなりが伝わってきます。

本作でも、海賊あがりの船長トリスタンと、若き未亡人プルーデンスの、どこか純でほのぼのとした恋愛模様が、練達の筆致で描かれています。マナーを教えようとするプルーデンスに、船長がちょっかいをだしつづける(ちょっとセクハラっぽい…)ようすは、まさに恋の個人教授(笑)。
二人の抱える過去や家族の問題も、たくみに物語に織り込まれています。
あと、羊ですね、羊。

しかし、本作の見所は、なんといっても万能の執事リーヴスの大活躍。
ぴん、と来られる方もいらっしゃるでしょう。そう、彼の元ネタはウッドハウス御大のユーモア小説に登場する天才執事ジーヴスなんですね。本家に劣らぬ、慇懃無礼なスーパーバトラーぶりは実に愉快。このところマンガ・小説・アニメでも大人気の「執事もの」としても大いに楽しめること請け合いです。

本作、実は2部作でございまして、秋ごろには主人公の弟クリスチャンの恋と冒険を描く続編をお届けできると思います。もちろんリーヴスも引き続き大活躍。その他の作品も順にご紹介していく予定ですので、今後も、末永くご愛顧賜れば幸いです。

扶桑社といえば、ノーラとHOTと飛び道具、といった印象もあるかと存じますが(それはそれで最高の褒め言葉でございます)、今回は、軽やか爽やか路線でお送りしました。さまざまなタイプの面白いロマンスをご紹介すべく、地道に芸域を広げていきたいと考えておりますので、温かい目で見守ってくださいねっ!

2008年7月 2日 23:20 | | コメント(0)

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