2010年1月アーカイブ

 訃報がつづき、意気消沈の日々ですが、翻訳家の本間 有さんが亡くなっていることがわかりました。

 業界の仲間うちにはあまり入ってこられないかたで、翻訳もわたしどもとの仕事が中心でした。
 物静かですが、ひじょうに誠実な仕事ぶりで、読み手としても一流。
 リーディング・レポートの正確さには、いつも感心していました。

 本間 有さんは、翻訳のほかにも、奇妙な実体験を集めた、阿刀田高編『奇妙にとってもこわい話』(光文社文庫)にも、本名の黒田直見名義で、作品が収録されています。
 そういったスピリチュアルなことにも興味をお持ちで、以前、リチャード・マシスンが書いた霊媒に関するノンフィクションを検討してもらったのですが、彼女でなければ読みこなせなかったのではないかと思います。

 最後に接触したのは、昨年の秋。
 癌で亡くなったアメリカの俳優パトリック・スウェイジ夫妻の自伝を読んでいただき、その後ご本人から、天使をテーマにしたファンタジー・アンソロジーの企画をいただきました。
 それが11月のことでしたが、まさかこんなことになるとは。
 もうすこしきちんと連絡を取っていればと、悔やまれてなりません。

 じつは、翻訳と訳者あとがきまで書いていただいた作品が1本残っております。
 もう、直接やり取りをすることはかないません。
 とても残念です。
 心からご冥福をお祈りします。(編集部・T)

2010年1月25日 11:00 | | コメント(0)

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