ペイパーバック出版をやめて、電子書籍への切り替えを発表した Dorchester Publishing の続報です。


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 アメリカの出版社は、著者から著作権の一部を期限つきで譲り受けたうえで、さまざまな出版活動を行なうのが一般的です。
 そこで、ペイパーバック出版をやめることになったドーチェスターは、権利を著者に返還しているそうです。
 ところが、それにもかかわらず、ドーチェスターは電子書籍を売りつづけている、というのです。
 このままでは、電子書籍の売上はいったんドーチェスターに入るわけですが、著者との契約を解消した以上、版元が収入を得るのはおかしいわけですね。

 ある著者は、ドーチェスター版の自分の本の電子書籍版を販売している amazon や B&N などに販売中止を申し入れているそうですが、まだ解決されていないようです。
 いっぽう、ドーチェスター側も取材に応えていないとのこと。
 
 じつは、電子書籍においては、販売終了を電子書店に通知をしても、タイムラグができてしまって、しばらく売りつづけられてしまうということが、日本でもよくあります。
 しかし、今回のケースはそんなイージー・ミスとは思えず、雲行きがあやしいですね。

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 さて、ドーチェスターを窓口にしていたノワール・レーベル Hard Case Crime ですが、こちらは無事に新たな版元を見つけたようです。
 英国の出版社、Titan Books。映画やTV本、グラフィック・ノヴェル等々を手がけるところで、これはこれで水があうかもしれません。
 まずは、ひと安心。

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 MWAが、エドガー賞の選考から、ドーチェスターで出版された作品をはずすと宣言。
 アドバンスやロイヤリティの支払いがとどこおっている著者がいるのだそうです。

 MWAは、以前もハーレクインに対して同様の措置をしたことがあります(すでに解決済み)。
 今度は、RWAが追随する、なんていうこともあるかもしれません。
 ドーチェスターは作品も多いので、あまり揉めなければいいのですが。

2010年10月28日 10:52

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