ブッカー賞、なんてのは、このブログにはそぐわない話題みたいですね。
 あ、サラ・ウォーターズがノミネートされたりしてるから、そうでもないですか。

 さて、英国のことですから、賞の選出には賭けが付きもので、ブックメイカーがブッカー賞ギャンブルを行なっています。
 ところが、今年は異変が。

 ノミネート作品のなかに、トム・マッカーシーという作家の C があります(20世紀はじめのテクノロジーの開花期を描いた実験色の強い作品らしい)。
 先週、この作品への賭け金が異常に集中。ブックメイカーによっては賭けを停止する騒ぎになりました。

 ブックメイカーのラドブロークス社によると、7月にノミネート作品6作が発表されてから、集まった賭け金はトータルで10000ポンドほどだったそうです。
 ところが、先週の水曜、午前中だけで C に15000ポンドあまりの賭け金が集中したというのです。
 驚いたラドブロークスは、この賭けの受け入れを停止。
 その時点で C の倍率は、4:6だったそうです。つまり、4賭けて勝ち金が6ということですね。
 ちなみに、ほかの人気作品はエマ・ドノヒューの Room で、倍率は1:5だったそうです。

 今年のブッカー賞は、これぞという有力候補がいなかったそうですが、急に流れが変わってしまったわけです。
「サルマン・ラシュディが候補にいたら驚かないが、限度を越えた説明のつかない事態なので停止を決定した」とラドブロークス。

 いったい、なにがあったのか?

 ブックメイカーのウィリアム・ヒル社は、賭けを停止する理由はないとして、続行。
「選考委員のうち3人が、自分の好みとしておなじ作家の名まえを漏らしてはいるが、疑わしいところはない」としています。
 そして、この賭けはたくみなパブリシティ戦略ではないか、とほのめかしています。
 つまり、賭け金をつりあげて世間の注目を引こうとしている、というわけです。
 C の版元は、もちろんこれを否定しています。
 ちなみにウィリアム・ヒルの C の倍率は、10:11だって!

 で、昨日、ついにブッカー賞が発表されました。
 その結果……

 受賞作は、ハワード・ジェイコブスンの The Finkler Question
 ユーモア小説だそうですよ。

 まあ、考えてみれば、そもそも名まえが「Booker」賞ってぐらいですから、賭けとは切っても切れないのかもしれません。

2010年10月13日 09:54

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