2010年11月09日
【編集部日記】

レナードの十戒


 エルモア・レナードが、みずから小説を書く際に課しているというルール10ヵ条をあげています。
 まとめてみると、こんな感じです。

1.長編を天気の描写ではじめるなかれ
 読者は人物をもとめてページをめくるものだ。雰囲気を作るだけなら、そんな描写は不要。

2.プロローグを書くなかれ
 物語の背景を説明するプロローグはいらない。とくに、これから起こることを予告するようなものは。

3.会話の描写には「said」以外の動詞を使うなかれ
 会話は登場人物を描写するものだが、動詞は作家が割りこむ部分である。出しゃばるべからず。

4.「said」を修飾する副詞を使うなかれ
 作家が鼻を突っこんで言葉を使うと、会話のリズムを乱す。

5.「!」はコントロールすべし
 10万語に2〜3度しか使うべきではない。

6.「suddenly」や「all hell broke loose」は使うべからず
 これも、作家が流れをコントロールするようにという教え。

7.訛りや方言は控えめにすべし
 やりはじめると止まらなくなる。節度を持って使うこと。

8.登場人物の詳しい描写は避けるべし
 人物は、会話や行動によって感知できるものである。

9.場所や事物について書きすぎるべからず
 描写力があったとしても、物語の動きや流れを阻害する。

10.読者が読みとばしそうな部分は削るべし
 これは1983年に加わったルールだそうです(『スティック』や『ラブラバ』のころ)。言葉をならべたてた長いパラグラフなどが典型。


 まさに、ハードボイルド文体ですね。
 レナードはインタビュウで、もっとも影響を受けた作家として、50年代のヘミングウェイをあげています。


投稿者mystery: 10:34

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