弊社新刊のスティーヴ・マルティニの『策謀の法廷』は、もうお読みいただけましたか?

発売後も、さまざまな書評で高評価をいただいております!

池上冬樹さんからは、『週刊文春』2月17日号のミステリーレビューにおいて、(多少条件付きながら)「法廷劇の面白さをたっぷりと盛り込んでいる」と、★★★★星四ついただきました!

野崎六助さんからも、『日本経済新聞』2月23日の夕刊書評欄にて、「個性ある脇役の配置も泣かせ所もうまく決まった」と、★★★★星四つをいただきました!

弊社の編集者Tもコーナーを持っている海外ミステリー紹介ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」でも、北上次郎さんが、「職人マルティニいまだ健在」と、「書評七福神の2月度ベスト」に選んでくださっております!(こちら

前にも、少しふれましたが、
個人的には、プロットの面白さ以上に、
会話劇としての「軽口」の面白さ、ノリのよさが
とにかく魅力的な小説だと思います。

ここ二十年ほどで、日本人作家さんのなかでも、
読書体験としては海外翻訳に親しんだうえで
その「美点」を消化して、日本人によりなじむ形で
提示できる作家さんがぐっと増えたように思います。

ただ、この手の「ああいえばこういう」アメリカ人特有の掛け合い、
いちいち茶化したり、オチをつけたりせずにはいられない遊戯的な会話感覚というのは、なかなか日本人を主人公にした小説ではなじまないもので、この「軽口」だけは、翻訳ミステリーで楽しむしかないものじゃないかと考えるわけです。
(結局、日本の小説では「落語調」か、「関西ノリ」か、「ラノベ風のコント」のどれかに落ち着いちゃって、アメリカ風の理に走ったやりとりにはならないんですよね)

そういう意味で、前半戦を支えるのは、主人公ポール・アドリアニの同僚、ハリー。
一人称のポールが若干引き気味のキャラなのに対して、おれが主役とばかりにしゃべくりまくります。
後半戦では、身長135センチのマスコット的容貌で愛される、常勝無敗の凄腕検事ラリー・テンプルトンのマンガ的キャラが魅力的。
容疑者や証言者も含めて、「逆転裁判」ばりのキャラ立てがなされていて、さすがはマルティニといったところです。

謎ときのほうも、法廷劇としての「関節はずし」は、さりげにとってもよくできているんですよ。

ぜひ、この機会に復活なったマルティニの至芸をご堪能ください!

(編集Y)


追伸 
読者の方から誤植のご指摘を頂戴いたしました。
本当にありがとうございました。

下巻219ページ 3行目、同11行目、同12行目
「ミズ・テンプルトン」 → 「ミズ・チャプマン」

謹んで訂正させていただきますとともに、
読者の皆様にお詫び申し上げます。

2011年3月14日 16:31

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