2013年3月アーカイブ

皆様、ジェームズ・ロリンズ『アイス・ハント』(上・下)、もう読んでいただけましたか?
かかわった人間全員が、ガチで面白かったと声をそろえる、圧倒的なエンターテインメント。
『マギの聖骨』ほか、シグマフォース・シリーズにハマった方たちはもちろん、
すべての冒険SFアクションファンに自信をもってお勧めする、掛け値なしの傑作です。
ぜひ、よろしくお願いします!

というわけで、最近三冊同時並行でつくっていて、遊ぶ間もない編集Yです。
といいつつ、京都まで多田寺薬師の出開帳に行ったり、「クラコレ」行ったり会田誠展行ったりと、仕事をしてないときは、遊んでます。美術史出身者としては、見逃せないものが多すぎる・・・・。

今日の更新は、新しく弊社で獲得しました音楽ミステリーの予告もかねて、
趣味丸出しのクラシック噺など。
いやあ、本国にオファーをだしてから結構返事を待たされたので、獲れて嬉しくて。

2013年3月30日 02:02 | | コメント(3)


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『マギの聖骨』(竹書房)等の〈シグマフォース・シリーズ〉でおなじみ、ジェームズ・ロリンズの最新刊の登場です!
「最新刊」とは言うものの、正直申し上げてこれは日本での話。原著の発売は2003年。
 ロリンズ氏は1998年頃から作家活動を始めたということですから、まだキャリアにして5、6年頃の作品ということになります(ちなみに『マギの聖骨』の原著発売は2005年)。
 驚くべきは、この初期と言っていいであろう時期に書かれた本作の完成度です。
 数多い登場人物それぞれに印象的な性格を与え、それぞれが生きる、生きざるをえないパーソナルなドラマを作品全体を貫く大きなドラマの中に、それが欠くことのできないパーツであるかのように組み込みながら、説明的すぎたり、話の運びがもたついたりすることは一切ない……というような。
 いや、しかし、「完成度」などという、どこかに出来合いのモノサシがあるような言い方はふさわしくないかもしれません。
 ここには、何よりも読者をワクワクさせるスピードがあり、自然の驚異への尽きることのない好奇心があり、人生を愛する熱いハートがある。

 というわけで、この熱い『アイス・ハント』、冒険小説好きも、ミステリー好きも、SF好きも、ロマンス好き(?)も満足させるに違いない稀有な作品となっています。
 まさにエンタテインメントの勝利!
 お楽しみください!

北極海を潜行中の米海軍調査潜水艦が、最新鋭ソナーで浮標する氷島の内部に廃棄された基地らしきものを発見した。モニタには多くの人間の死体と、何物かの蠢く影が映り込んでいた――。2か月後のアラスカ。元グリーンベレーで野生動物監視員のマットが、攻撃を受け墜落したセスナから新聞記者のクレイグを救出。クレイグは北極の米軍基地オメガへ取材に行く途中だった。マットは別れた妻とともに、謎の追撃者を振り切り記者をオメガへ送り届けようとするが、そのとき北極では恐るべき事態が出来していた――。
(編集I)

2013年3月25日 23:31 | | コメント(0)

 映画『シャドー・ダンサー』の公開がはじまりました。
 シネスイッチ銀座ほか、全国で順次公開されます。

 舞台は1990年代前半の英国。
 IRA闘士であるヒロイン・コレットは、ロンドンでの爆弾テロに失敗し、英国当局に拘束されてします。
 幼い息子との生活も終わりかと思われたコレットに、MI5のマックはスパイになる道を提示します。
 IRAの情報を定期的にMI5に提供すれば、息子のもとへ帰れる...しかしそれは、祖国と組織、そして家族を裏切ることにもなるのです。
 こうしてコレットの密告者としての生活がはじまるのでした。

 本作品は、1999年に本文庫から発売された『哀しみの密告者』の映画化です。
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 作者トム・ブラッドビーが、みずから脚本を執筆。
 監督は、アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門に輝く『マン・オン・ワイヤー』のジェイムズ・マーシュで、ブラッドビーとともに脚本にもたずさわっています。

2013年3月18日 16:53 | | コメント(0) | トラックバック(1)

創元推理文庫から、新訳版『ベンスン殺人事件』が好評発売中!!
皆さん、ぜひ買ってくださいね!!

というわけで、「ヴァン・ダインを読もう」企画の続きでございます。

昔から、なんとなく納得のいかないこと。
それは、ホントに読んだかどうだか分からないような人たち(高名評論家含む)が、
やたら悪しざまにヴァン・ダインをディスってる例が
あまりにも多いということでした。

曰く、
●ヴァン・ダインの小説はペダンティック(衒学的)で、頭でっかちである。

●ヴァン・ダインの小説は形容詞がオーバーで、やたら煽る割にネタはしょぼい。

●ファイロ・ヴァンスは大して推理もできないくせにえらそうである。

●得てして、ヴァン・ダインの小説は、無駄にシリアスで面白みにかける。

●ヴァン・ダインは妙な「二十則」とかつくって、しかも自分で破っている。

●ヴァン・ダインは自分で「ひとりで書ける傑作はせいぜい半ダース」とか言って、
 それを自ら実証した。


まあ、首肯せざるを得ない部分もないわけじゃないし(笑)、
擁護しきれない部分もなくはないんですが・・・・・(とくに最後のやつ)

みんな、ほんとにそれ、ちゃんと読んで言ってるのかな?
何かにそう書いてあったから、先入観で思い込んでるだけじゃないの?
そう思ったりもするわけです。

なぜなら、少なくとも初期六作を読むとき(後期六作についての擁護論はまたいずれ)、
編集者はいつも、声をあげて大笑いしてしまうからです。

ファイロ・ヴァンスものって、基本かけあい漫才なんですよ!
ヴァンスとマーカムの。

もしくはヒースも含めたコントだったりもしますが。
信じられないっていうなら、とにかく読んでみてほしいんです。
そのへんが、今回の主眼であります。
猛烈に独断と偏見に満ちた見解なので、くれぐれも気を悪くされませんように・・・・。

2013年3月 9日 22:18 | | コメント(0)

先日、東京創元社の担当様より、S.S.ヴァン・ダイン
『ベンスン殺人事件』の新訳版を頂戴いたしました! 
本当にありがとうございます(泣)!

かつて、飲み会でお会いした折、編集者が生粋の「ヴァン・ダイン者」だ
小一時間ちかく語り倒したのを、覚えていてくださったのですね・・・・。

そこで、今回はきわめてお恥ずかしいのですが、
ちょっとした自分がたりでも、やってみようかと・・・。
お目よごし、ほんとうに申し訳ありません。
なお、本題のヴァン・ダイン礼賛は、次回の更新でやります。
あと、ガチで扶桑社の本となんの関係もない記事であいすみません。


編集者とヴァン・ダインの出会いは、小学校三年生にさかのぼります・・・。

(ネタバレはありません)

2013年3月 8日 18:29 | | コメント(0)

劇団スタジオライフさんからお声がけをいただき、
『続・11人いる! 東の地平 西の永遠』(原作 萩尾望都、脚本・演出 倉田淳)
を観てまいりました!(新宿 紀伊國屋ホールにて)

スタジオライフさんは、女性役も含めて、
すべて男優さんだけで構成されていることで知られる人気劇団。
これまで、少女漫画や耽美系小説を中心に舞台化をされてきました。

ここ

扶桑社との縁でいいますと、
弊社発売の
『ファントム』(上・下)(スーザン・ケイ著 北條元子訳)を

『PHANTOM 語られざりし物語 THE UNTOLD STORY』

『PHANTOM 語られざりし物語 The Kiss of Christine』

の二部作のかたちで舞台化されています。

前記事

著名なルルーの『オペラ座の怪人』の前日譚にあたる内容。
両公演とも拝見させていただきましたが、
倉田さんが心底惚れ込んで舞台化されたというだけあって、
魂のこもった、本当に素晴らしいお芝居でした。
私事ながら、とくに後編では、終盤の泣かせどころで感極まり、
いい歳して、仕事も忘れて号泣してしまったのを今も思い出します。
(DVD化されていますが、皆さんにも、ぜひ生であの感動には触れてほしいなあ。
いつの日にか、再演がかかりますように)

さて。
今回の新作は、あの萩尾先生の傑作『11人いる!』の続編にあたる物語の舞台化です。
(現行版は、たしか単行本、文庫とも、一冊に収録されているはず)

スタジオライフさんは、『トーマの心臓』『来訪者』『マージナル』『メッシュ』など、
これまでも萩尾作品を次々と舞台化されており、深い信頼関係にあるごようす。
『11人いる!』の正編も、すでに2011年、舞台化されています。

今回も、原作を最大限にリスペクトした素晴らしい舞台化で、
心から堪能いたしました。

2013年3月 6日 21:41 | | コメント(0)

またまた更新が滞ってしまいました。これではいかんっ!!

というわけで、ときには扶桑社にあまり関係ないことも含めて、
気が向いたらどんどん新しい記事をアップしていきたいと考えております。

今日のお題は、ジャック・ケッチャムさんからいただいた、
ミステリーベスト10のお話。

週刊文春臨時増刊1月4日号として、
『東西ミステリーベスト100』が、四半世紀ぶりに刊行されたのは記憶に新しいかと思います。

その準備段階で、文春の凄腕編集者Nさんから、
海外の作家さんからも、できるかぎりベスト10を募集したい。
ひいては、扶桑社から出ている作家さんにも、ぜひ声をかけてほしい。
そういったご依頼をいただいたのです。

エージェンシーを通して複数の作家さんにお声がけしたのですが、
期限内にお戻しいただけたのは、ケッチャムさんだけでした。

というか、お願いした数日後には、メールが舞い込んだのです。
ほんっっとに、良い人なんですよ!

ラインナップを見て、編集者はおおいに感激しました。
作家ジャック・ケッチャムを形作ってきたであろう、
きわめてオーセンティックなノワール&サスペンスの歴史が
そこには編まれていたからです。

世の中では、鬼畜作家、変態作家と思われているかもしれません。
ジャンルとしては、ホラーの人だという認識も根強いと思います。

それでも、心ある読者は、その文学性と、ノワールの極北としての
ミステリー性を認め、ケッチャム愛を語ってやみません。
(紀伊國屋書店のケッチャム王子、森さん他、多数)

以下のリストは、まさにそんなケッチャムの
バックボーンを成すともいえる作品群なのです。

くだんの『東西ミステリーベスト100』では、残念ながら、
仕様として、投票者個人のベスト10が載っておりません。
しかし、これを埋もれさせるのは、実にもったいない。

そこで、文春のNさんにご相談したところ、
ご快諾をいただきました!

よって、ここにそのベスト10を公開したいと思います。
さて、気になるケッチャムの選んだオールタイムベスト10とは・・・・・

●『長いお別れ』(レイモンド・チャンドラー)

●『羊たちの沈黙』(トマス・ハリス)

●『ゲット・ショーティ』(エルモア・レナード)

●『ミレニアム2 火と戯れる女』(スティーグ・ラーソン)

●『TALK TALK』(T.コラゲッサン・ボイル)

●『夜の終り』(ジョン・D・マクドナルド)

●『THIEVES LIKE US 』(Edward Anderson)

●『血と暴力の国』(コーマック・マッカーシー)

●『ブラック・ダリア』(ジェイムズ・エルロイ)

●『おれの中の殺し屋』(ジム・トンプスン)
(順不同)

ね? なんて、見識の深さ! なんて、バランス感覚!!
改めて、この偉大な作家に編集者は惚れなおしました。

それぞれの作品については、あえて言及しません。

T.コラゲッサン・ボイルは、東京創元社さんの『血の雨』ほか、
いくつか短編集が出ている、ぶっとんだ味わいの作家さん。
たしか、S.キングも大好きなんですよね、T.C.ボイル。
(ちなみに、ケッチャムもまた、短編の名手でもあります。
必ず、いつかご紹介する機会を作りたいと思っています)
『TALK TALK』は、2006年の作品で、(たぶん)邦訳は出てないはず。
耳の聞こえない女性のお話だそうです(編集者は未読)。

エドワード・アンダースンという人は、
日本ではあまり知られていないパルプ作家さん(生涯で出版されたのは、2作だけ)
ですが、この作品(34年)、ニコラス・レイの初監督作『夜の人々』(49年)の原作で、
かつ、74年には、ロバート・アルトマンが『ボウイ&キーチ』の邦題
(原題はどちらも『THIEVES LIKE US』)でリメイクしています。

チャンドラーが「30年代の偉大なる忘れられた小説のひとつ」
とよぶ本作。
小鷹信光さんたちが、ミステリマガジンの企画でつくった
「米国暗黒小説全集」全10巻の劈頭を飾る作品でもありました。

原書は一応Amazonで買いましたけど、ぜひ、邦訳で読んでみたいなあ。
早川さん、ネタどまりじゃなくて、
やるならマジでやってくださいねっ! 
個人的に買いますから。

もしお出しにならないのなら、うちも含めて
(全集にせよ、この作品にせよ)
ぜひほかの出版社も検討してみませんか。(編集Y)

2013年3月 1日 21:41 | | コメント(1)

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