劇団スタジオライフさんからお声がけをいただき、
『続・11人いる! 東の地平 西の永遠』(原作 萩尾望都、脚本・演出 倉田淳)
を観てまいりました!(新宿 紀伊國屋ホールにて)

スタジオライフさんは、女性役も含めて、
すべて男優さんだけで構成されていることで知られる人気劇団。
これまで、少女漫画や耽美系小説を中心に舞台化をされてきました。

ここ

扶桑社との縁でいいますと、
弊社発売の
『ファントム』(上・下)(スーザン・ケイ著 北條元子訳)を

『PHANTOM 語られざりし物語 THE UNTOLD STORY』

『PHANTOM 語られざりし物語 The Kiss of Christine』

の二部作のかたちで舞台化されています。

前記事

著名なルルーの『オペラ座の怪人』の前日譚にあたる内容。
両公演とも拝見させていただきましたが、
倉田さんが心底惚れ込んで舞台化されたというだけあって、
魂のこもった、本当に素晴らしいお芝居でした。
私事ながら、とくに後編では、終盤の泣かせどころで感極まり、
いい歳して、仕事も忘れて号泣してしまったのを今も思い出します。
(DVD化されていますが、皆さんにも、ぜひ生であの感動には触れてほしいなあ。
いつの日にか、再演がかかりますように)

さて。
今回の新作は、あの萩尾先生の傑作『11人いる!』の続編にあたる物語の舞台化です。
(現行版は、たしか単行本、文庫とも、一冊に収録されているはず)

スタジオライフさんは、『トーマの心臓』『来訪者』『マージナル』『メッシュ』など、
これまでも萩尾作品を次々と舞台化されており、深い信頼関係にあるごようす。
『11人いる!』の正編も、すでに2011年、舞台化されています。

今回も、原作を最大限にリスペクトした素晴らしい舞台化で、
心から堪能いたしました。

シリアスとコメディの按分のよさ、場面展開のうまさ、
各キャストの感情移入の深さ。
いずれも初演とは思えない練度だったと思います。

とくに、裏の主役ともいうべき、バパ大臣の扱いがとてもいい!
それから、ツンデレ姫のチュチュが、なんだか可憐すぎる!
あと、なんかアマン伯が、原作以上にカンバーバッチみたいでかっこいい!

主要キャラで約一名、とてもかわいそうな役回りの人がいて、
胸が痛みましたが、ラストでちょっとそれも報われました・・・・。

お話自体、近年の世界情勢から考えると、
びっくりするくらいヴィヴィッドなテーマを扱っていた作品なのだなあ、と。

登場人物の多くが、同じ宇宙大学の試験を受けた仲間だとさえ
わかっていれば、前作を知らなくても十分お楽しみいただけるかと思います。

どれくらい残席があるかは存じ上げませんが(すでに完売だったらごめんなさい)、
もしご興味のある方はぜひ、足をお運びくださいね。(編集Y)

2013年3月 6日 21:41

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