2013年11月アーカイブ

今年の10月1日、イタリアの俳優ジュリアーノ・ジェンマが逝去しました。
リー・ヴァン・クリーフやテレンス・ヒルなどと比べると私的なお気に入り度は低いとはいえ、
彼の出演するマカロニ・ウエスタンは、当然のたしなみとして10数本は見てまいりました。
ダリオ・アルジェントの『シャドー』で見せた名演技も忘れられません。
あらためて、謹んでご冥福をお祈りします。

で、10月15日。
BSプレミアムでジェンマ追悼と銘打ち、『怒りの用心棒』が放映されました。
似たり寄ったりのタイトルばかりで、すでに観たかどうかさだかではなく、
一応録画しておいたのですが、これが蓋をあければ初見の作品。

観てびっくりしました。

南北戦争直後のテキサス州ダラスで大統領が遊説中、凶弾に倒れる。
容疑者として捕らえられた黒人青年は、護送途中に殺害される。
黒人の親友ビル(ジェンマ)は、父親の仇でもある組織に復讐すべく、真相を追いはじめる・・・・。

なにこれ、JFK 暗殺ネタじゃないですか!!
(一応、表面上はガーフィールド暗殺事件が元ネタなのですが)
1969年の時点でこんなの作っちゃうトニーノ・ヴァレリもすごいですが、
本作をジェンマ追悼といいつつ、JFK没後50年に合わせて流してきた
NHKの編成には本当に頭が下がります(やりおる、こいつ)。


そう、2013年11月22日は、JFK暗殺からちょうど50年を迎える日です。アメリカ人にとっては、本当に重要な画期となる日。

今年を目指して、さまざまなJFKに関するノンフィクションやフィクションが執筆されてきました。
スティーヴン・キングは2011年に、『11/22/63』をすでに上梓しています(日本では今年の9月に発売されました)。

そして、われらがスティーヴン......スティーヴン・ハンターもまた、
JFK暗殺に正面から挑んだ大著、『第三の銃弾(上・下)』を今年春に発売しました。

ようやく、皆様にお届けできます。
(今日、最終責了いたしました)

『スティーヴン・ハンターの最高傑作だ』(マイクル・コナリー)

スナイプ・アクションの第一人者が、
世界最高のスナイパーを主人公に、
世界で最も名高いスナイピングの謎に迫る。

2013年12月2日。『第三の銃弾』(上・下)、ついに発売です。次回、詳細を待て。(編集Y)

2013年11月17日 12:05 | | コメント(1)

先日、二夜連続で在京オケの演奏する(指揮者はハーディングとインバル)
マーラーの交響曲第七番を聴くという得難い体験をして、
いまだ興奮さめやらぬ編集Yです。
日本ってのは、ほんとにおそろしい国だ......。

さて、レーナ・アヴァンツィーニ『インスブルック葬送曲』
現在店頭にて好評発売中です!

なお、一部ネット書店で、訳者表記が「颯田あきら」さんとなっているものがありますが、正しくは「小津薫」さんです。
弊社販売部の提供した初期資料のミスが原因で、お恥ずかしい限りです。
謹んで訂正させていただきます。

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担当Iに引き続き、今回は私もゲラを読ませていただきましたので、
皆様にもぜひお勧めしたいと思います。


昨今、北欧圏およびドイツのミステリーの紹介が盛んですが、
こちらはまだまだ未開の沃野といっていい、オーストリアのミステリー。

作家さんは、これがデビュー作で、
なんと本職はピアノ、リコーダー、チェンバロを弾きこなす
プロの音楽家さんです。
彼女が受賞したフリードリヒ・グラウザー賞というのは、
ドイツ語圏における推理作家協会賞にあたる、
年度最高作を決める権威ある賞です。

枠組みは酸鼻極まるバラバラ殺人をめぐる、
オーソドックスなサイコ・サスペンスですが、
キャラクター描写やストーリー展開、警察機構の描き方などは、
英米圏とは異なる独特のローカルな味わいが感じ取れて興味深いです。

インスブルックの風光明媚な風景を想起しながら
読んでいただけると、いっそう楽しめるかと。
(著者のHPには具体的な各シーンのスナップショットが掲載されています)

なんといっても面白いのが、メイン・アイディアとなる某ネタ。
個人的にじつはほかに「これ」の前例を知らないんですが、
言われてみると「たしかにこれはアリ」って感じでしょう。

ネタが割れたら、ぜひネットで検索してみてください。
百聞は一見にしかず。
ご自身の「眼」で、アヴァンツィーニの見出した「それ」の
ミステリー的な可能性をご確認いただけると思います。
びっくりするほど多彩で豊穣な世界なんですよね
・・・◯◯◯◯の世界って。


あと、ドイツ語圏のサイコものといえばフィツェックですが、

●ジャズ演奏シーンや既存曲の巧みな引用
●舞台が芸術の都にある古い音楽学校
●盲目のピアニストが出てきて◯◯される
●異邦人の主人公が往く先々で事件が起きる
●職人じみた人体破壊と蛆虫への奇妙な執着

その他、個々のシーンも含めて、本作における著者さんって、
編集者の敬愛してやまないイタリアの某ジャッロ監督
影響を受けている気が。やばい、おもしろそうじゃないすか!

個人的には大好物でございます。
ぜひ皆様もご賞味くださいませ。(編集Y)

2013年11月15日 15:33 | | コメント(0)


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昨年、権威あるドイツのミステリー賞(の新人賞)を受賞した『インスブルック葬送曲』をご紹介します。

本作は、作家レーナ・アヴァンツィーニのデビュー作になります。
作品の舞台は作家の故郷、オーストリアのインスブルック。
あの世界中のスキーヤー憧れのリゾートです。
といえば、バカンス気分横溢する楽しげなミステリーを想像されるかもしれません......というのは、タイトルからしていかにもありえない、とってつけたような前振りです。
そう、これはむしろ、古都の街角の、埃っぽい暗がりで覚醒した狂気の物語なのです。
そして、その狂気の冷え冷えとした手触りこそ、本書の魅力をなすものです。

しかし一方で、音楽ファンの方は、本書にまた違った楽しみを見出すかもしれません。
作中で言及される音楽家の名前を挙げておきましょう。
サラ・ヴォーン、カサンドラ・ウィルソン、マイルス・デイヴィス、キース・ジャレット、ハービー・ハンコック、ベートーヴェン、シューマン、ジョン・ケージ、マウリツィオ・ポリーニ......。
もちろん、こうした固有名は音楽ファンをくすぐるためだけに口にされるわけではなく、物語の本質と深くかかわってくるのですが、どうかかわってくるかは、ぜひ本書をお手にとってお確かめください。

いずれにせよ、三度の飯より猟奇殺人が好きな方はもちろん、ジャズ好きも、クラシック好きも、あるいはヨーロッパの中小都市めぐりが好きな方も、ツンデレ女子に目がない方も......つまり誰にとっても楽しめる作品となっています。

〈あらすじ〉
イザベルが死んだ。彼女は家族から離れ、オーストリアのインスブルックでピアノを学んでいた。心不全だったという。妹の死に不可解なものを感じたヴェラは、真実を突き止めるべく、ミュンヘンからインスブルックに居を移し独自の調査を開始する。時を同じくして、切断された腕だけが発見されるという猟奇殺人が当地で発生した。チロル州警察首席捜査官のハイゼンベルクが捜査に当たるが、事件はやがて連続殺人の様相を呈していく......。

2013年11月12日 06:59 | | コメント(0)

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