2013年12月アーカイブ

スティーヴン・ハンター渾身の力編『第三の銃弾』の発売から二週間あまり。

みなさんは、すでに手にとっていただけましたか?

 

第三の銃弾上下.png

 

 

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今回、ふだんのハンターのガン・アクション路線とは若干方向性の異なる作品ということもあり、

出来には絶対の自信を持ちつつも、読者の方々がどう反応してくださるか、

内心どきどきしておりましたが、みなさまからは高いご評価をいただけているようで、

本当に嬉しく思います。

 

まずは、解説依頼を快諾くださった作家の深見真さんに、改めまして多大なる感謝を! 

今回、翻訳者さんとも相談して、「銃器愛」と「作家」の関係性をひとつの核とする本書の解説には、「銃器について本当に知る作家さん」に「銃器からみたボブ・リー・スワガーもの」の魅力を語ってほしいということに。そこで、かねてより愛読させていただいていた深見さんにお願いしたところ、素晴らしい解説をいただけたという次第です。本当にありがとうございました!

 

書評でも、『週刊文春』の池上冬樹さんのミステリーレビューでは、

『今回は銃撃戦は少なく、さながら安楽椅子探偵の趣。「銃器の観点から、真相を見抜こうと思ってるんだ」という台詞にもあるように徹底してJFK暗殺の銃器・銃弾の謎を追及するのだが、これが新鮮で説得力がある』

とのお言葉をいただきました。

 

また、『週刊現代』の関口苑生さんの特選ミステリーでは、

『あくまでフィクションという枠組みで物語を展開させているのは百も承知なのだが、それにしてもこの"真相"は驚く。小説と事件、現実と虚構がこんな形で一体化するのもいい』

との高評価。本当にありがとうございます!

 

物語の出だしは、こんな感じです。

 

銃器やスナイパーに関した著作が多い作家アプタプトンが夜間の帰宅途中、車に轢きころされた。
警察は事故として処理したが、実際は車を使う殺人を専門にするプロのロシア人殺し屋による犯行だった。
しばらく後、被害者の妻がボブ・リー・スワガーのもとを訪れ、事件の調査を依頼する。彼女の夫は近いうちに、ケネディ大統領暗殺の真相を暴露する本を出版する予定だったという。
ボブは調査を引き受けダラスに飛んだ。そこで彼を待ち受けていたのは旧知のFBI特別捜査官ニック・メンフィスだった。ボブはFBIの覆面潜入捜査官に任命され、大統領暗殺現場の調査を開始する・・・・・・。


 

しょっぱなから、360度、どこからどう見てもスティーヴン・ハンターな作家が出てきて秒殺されるあたりから、もうテンションはマックス! 

死ぬ間際に、作家が『別の本では刀を登場させたが、おおいに悔やまれる結果になっただけだった』とかいってて大爆笑ですが、アプタプトンの登場と退場は、単なる「枕」としての気の利いたジョークというわけではありません。

これは、虚実が入り乱れ、小説内世界と小説外世界がリンクし、ハンターという作家のレゾン・デートルに自ら深く切り込んでゆく本書の「ありよう」を高らかに宣言する、彼ならではの「読者への挑戦」なのです。

 

読みどころは、それこそ無数にありますが、あえて列挙すれば・・・・・

 

(1)世界で最も有名なスナイパーが、世界で最も有名な狙撃事件の謎を解明する!

(2)徹底した既存説の検討と、銃器・銃弾に関する専門的知識に立脚する精緻な新説の論証という「JFK」事件分析本としての面白さ

(3)我らが老ヒーロー、ボブ・リーが歴史的事件に挑む、ハード・ボイルドタッチの調査・探偵小説としての読み応え

(4)もちろんちゃんと出てくる終盤の大銃撃戦! ガン・アクション・ヒーローとしてのボブも健在!

(5)本書は「オズワルドに捧げる小説」でもあります。凡百のJFK本をはるかに凌駕する、キャラクターに対する徹底的な探求と、犯罪心理への切り込み!

(6)究極のピカレスク・ロマンとしての面白さ! いつしかあなたは、『JFK』から『ダラスの熱い日』へ、そして『ジャッカルの日』のごとき、極め付きの暗殺者たちの世界へ引きこまれているのです!

(7)ここですべてを明かすことはできませんが、本書は間違いなく、シリーズの第一作『極大射程』と密接なリンクを、内容面でも創作面でももっています。

『極大射程』を読まれた方にこそ、この作品はぜひ読んでいただきたい! 逆に、本書を手に取られて、まだ『極大射程』を読んでおられない方は、まずは第一作のほうをぜひ読んでみてほしいのです。

(8)これまでアクション作家でありながらも、ポリティカルな部分を敢えて強く打ち出さずにきたハンターの政治哲学、ひいては「銃器」に関する哲学が、初めて明快に示された作

(9)コナリーやディーヴァー同様、アクションの世界で、つねに叙述上の大きな「仕掛け」を試してきたハンター。今回もご期待にたがわず、しっかり、かましてくれます!

(10)解説の深見さんが過たず指摘されているように、このところ、『映画の人』としての側面が強く出ていたハンターが、久々に『物書き』の部分を稼働させたのが本書だと思います。

 

究極の「JFK小説」にして、「ヒーロー小説」にして、「ダメ人間小説」にして、「ピカレスク・ロマン」にして、「アクション小説」であるのが本書、『第三の銃弾』です。

 

何より、圧倒的なまでに「銃器『小説』」である本書は、必ずや長年のファンの皆様の渇を癒してくれることかと存じます。

 

まだお読みではない皆様は、例年より長めのお正月休みを利用して、ぜひお楽しみいただければと思います。(編集Y)

2013年12月19日 14:46 | | コメント(2)

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