2016年11月アーカイブ

先日、『拾った女』(チャールズ・ウィルフォード 浜野アキオ訳)が、『IN☆POCKET』の2016年文庫翻訳ミステリーベスト10で総合第3位、翻訳家&評論家部門で第1位を獲得したとの情報をアップしたばかりですが、今度は

11月25日発売の『ハヤカワミステリマガジン』誌上での「ミステリが読みたい!」2017年版海外篇において、

堂々の3位入賞を果たしました!

 

実にめでたい! 本当にありがとうございます!!

 

前任者Tも編集者の前では平静を装っていますが、

きっと内心嬉しすぎてとろけてしまいそうなのではないかと。

 

皆さんもそろそろ、「そこまでみんな言うなら読んでみようかなあ」という気分になって来ましたよね?

ぜひなってほしい!・・・いや、なってください。どうかお願いいたします・・・(三跪九叩頭礼)

 

とはいえ、正直なところをいえば、ノワールという若干廃れ気味のジャンル自体が、すでに読者の皆さんから縁遠いものになってしまっている感もいなめません。

 

ノワールとはそもそも、どういうジャンルなのか。

ミステリー的な文脈のなかで、本書はどう位置づけるべきなのか。

本書のラストはどう解釈されるべきものなのか。

 

決して長い小説でもなければ、大上段に構えたお話でもありませんが、じっくり読めば読むほど、底の知れない作品だと思えてなりません。

 

一人でも多くの方に『拾った女』をお楽しみいただくためにも、編集者なりにいろいろ考えたことを、このブログで5回くらいに分けてアップしてみようかな、と思っておりますので、その際は本書を片手にじっくりお付き合いくださいませ。(編集Y)

 

 

 

 

2016年11月26日 03:14 | | コメント(0)

本来、ここは海外文庫である扶桑社ミステリー用のブログなのですが、実は日本文庫のふりをしながらも半分が海外ものというショートショート集を10月に発売いたしましたので、こちらでもご紹介しておきたいと思います。

 

その名は『30の神品 ショートショート傑作選』

選者は、星新一氏唯一のお弟子さんであり、1000篇以上のショートショートを執筆している江坂遊氏。日本でもっとも信頼のおける目利きが一作家一作品のしばりで選びぬいた、究極・至高の30本。これで面白くないわけがない!

 

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本書の売りをまとめますと、

 

1 ショートショートにおける、読書人なら必読といっていい歴史的傑作群が、この一冊にまとまっている! 星新一「おーい でてこーい」とブラッドベリ「みずうみ」とO・ヘンリ「賢者の贈りもの」とW・W・ジェイコブズ「猿の手」と城昌幸「ママゴト」がひとまとめで読めるのは本書だけ!

 

2 しかも日本と海外の作品を、交互に15本ずつ並べてある! こういう東西対抗形式の収録スタイルは、意外とこれまでなかった試みではないかと!(江坂さんGOOD JOB!)

 

3  超有名作だけでなく、江坂さんのアンテナにひっかかった隠れた傑作もピックアップ! 女優の岸田今日子さんが書いたショートショートがどれだけ凄い出来かみなさん知ってます? 初心者の方もすれっからしのツワモノも、同じように楽しく「短い短い物語」の魅力にどっぷり浸かれます!

 

4 通勤通学のおともに最適! お子様にとっては学校での「読書の時間」の課題図書にも、もってこい! パパさんママさんには、お風呂での半身浴にも、就寝前のナイトキャップがわりにもご使用いただけます。5分で読める傑作が30本もあるのです。こんな贅沢な「読む一服」がほかにあるでしょうか?

 

5 巻末には著者と謎の神猫による対話形式で書かれた作品解題が。戯作調でありながら深い作品論にもなっているというすぐれもの。最初は生真面目そうな原稿が来ていたのに、改稿するうちにいつのまにやらこんなプラトンばりのダイアローグ・スタイルに! 江坂さん恐るべし・・・。

 

とにかく収録作を御覧ください。まさにショートショート好きにとってはこたえられないラインナップといえるのではないでしょうか。クイーンのひそみにならっていえば、これぞ江坂版「黄金の30」ショートショート版。

 

収録作品

ヒッチコック「クミン村の賢人」
和田誠「おさる日記」
スレッサー「最後の微笑」
阿刀田高「マーメイド」
マシスン「一年のいのち」
半村良「箪笥」
ブラッドベリ「みずうみ」
星新一「おーい でてこーい」
F・ブラウン「後ろで声が」
眉村卓「ピーや」
O・ヘンリ「賢者の贈りもの」
筒井康隆「駝鳥」
ビアス「アウル・クリーク橋の一事件」
中原涼「地球嫌い」
サキ「開いた窓」
かんべむさし「水素製造法」
ボンテンペルリ「便利な治療」
都筑道夫「らんの花」
ジャック・リッチー「旅は道づれ」
赤川次郎「指揮者に恋した乙女」
アシモフ「不滅の詩人」
岸田今日子「冬休みに あった人」
ジェイコブズ「猿の手」
江坂遊「かげ草」
ストックトン「女か虎か」
城昌幸「ママゴト」
ロバート・ブロック「夫を殺してはみたものの」
山川方夫「待っている女」
コリア「ナツメグの味」
小松左京「牛の首」

 

皆様からも各処でご高評を賜り、本当にありがたい限りです。

なかでも、評論家の牧眞司さんがこんな胸の熱くなる書評を上げてくださっています!

 

【今週はこれを読め! SF編】ショートショート・マニアが地団駄を踏み、そして平伏す一冊

 

そういっていただけると本当に嬉しいです!! ありがとうございます!!!

 

みなさまも、書店でお見かけの折には、ぜひお手にとってご覧ください。

ショートショートにこれまで馴染みがなかったという方は、本書を通じて、数ページに凝縮されたアイディアストーリーの魅力と醍醐味を存分にご堪能いただければ。そうして、新たな世界の扉を開いてもらえたら、著者・編集者とも、こんなに嬉しいことはありません。

ショートショートってなりは短いですけど、そのなかに無限の可能性が秘められてるんですよ!

一方、古参ファンの皆様におかれましても、繰り返し先立つ傑作群に立ち返り、反芻するよすがとして、本書を座右の一書に加えていただければありがたく存じます。

 

なお、本ブログではもう一回エントリーを分けて、何本かのショートショートに関する小ネタや制作時のエピソードを載せるつもりでおります。

お楽しみに。(編集Y)

 

 

お詫び: p103のタイトル扉および、そこと関連する目次・底本一覧において、「おーい でてこーい」の表記を「おーい ででこーい」とする誤植を発生させてしまいました。誠にお恥ずかしいかぎりです。心よりお詫び申し上げますとともに、ここに訂正いたします。

 

 

 

 

 

 

2016年11月26日 01:10 | | コメント(0)

発刊以来、各処から絶賛の声を頂戴しておりましたチャールズ・ウィルフォード著『拾った女』(浜野アキオ訳)ですが、

 

講談社『IN☆POCKET』の2016年文庫翻訳ミステリー・ベスト10で、総合3位、

翻訳家&評論家が選んだベスト10で、なんと1位を獲得しました!

 

本当にありがとうございます!

弊社の作品が1位とか、どんな世界線でしょうか(笑)。本当に嬉しいです。

 

PickUp cover.jpg

 

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ちなみに、他の上位作は上下巻の大作が多いですが、『拾った女』は335頁でさくっと読めます!

 

追って、またいろいろと情報をアップしていきたいと思っております。

一人でも多くの方にこの素晴らしいノワールが読んでいただけますように。(編集Y)

 

2016年11月20日 23:07 | | コメント(0)

今月の扶桑社ミステリーの新刊、もう読んでいただけたでしょうか?

大ベストセラー作家、デイル・ブラウンの痛快ハイテク軍事サスペンス『地上侵攻軍を撃破せよ』(上・下)

弊社に移ってから、パトリック・マクラナハン・シリーズももう4作目。

今回の舞台はイラクです!

 

  デイル・ブラウンblog画像.jpg

 

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あらすじはこんな感じです。

 

空軍を退役したパトリック・マクラナハンたちは、
民間受託業者(コントラクター)サイアン・エヴィエーション・インターナショナルのメンバーとして、
イラク北部のナフラ連合軍航空基地に降り立った。
米軍との契約のもと、情報収集や秘密保全への助言といった周辺任務に当たるのが目的だ。
しかし到着してすぐ、彼らは基地周辺で不穏な動きを察知する。
トルコ軍はかねてからイラク領内に頻繁に侵入し、クルド人組織PKKの武装勢力を攻撃していたが、ついに本格的な殲滅作戦を開始しようとしていたのだ......。
マクラナハンたちは、これを米軍に警告するも、指揮官は耳を貸そうとしない。
そんな折、クルド問題協議のためにフィニックス米副大統領がイラクに到着、これに合わせて遂にトルコ軍の侵攻が開始される。
国境付近におけるマクラナハンたちとの攻防で、敵の電子戦機が墜落したことから、トルコ側はナフラ基地を攻撃対象として捉えることに......。

 

今回、キーワードとなるのは「コントラクター(民間受託業者)」という単語。

要するに、戦地において軍の代わりに補給や駐屯地建設、戦地コンサルタント、さらには戦闘活動にまで従事する民間会社のことです。

今の時代、正規の軍隊だけで戦地の状況を円滑に回すことは極めて難しくなっていて、こういった民間会社との協力が不可欠となっているわけです。

このコントラクターとしてイラクの連合軍航空基地に降り立ったのが、我らがマクラナハン退役米空軍中将。前作で退役した彼は、元大統領ケヴィン・マーティンデイルが影のオーナーを務める民間会社の共同経営者・社長となっています。

いわばバリバリの現役として、彼同様に退役した仲間たちを引き連れ、戦地のホットゾーンにやって来て、今まで以上にやりたい放題しまくるという構図です。

 

これで面白くならないわけがない!

まさに原題の「ローグ・フォース」(はぐれ者部隊)を地でゆく活躍ぶり。

もはや、米国すら、彼らを縛ることはできないのですから。

 

今回も、ティン・マン(先進的な装甲・センサー・力強化システムを身に着けて、戦闘能力を増強した兵士)やロボット兵などSFめいた最新兵器も登場しますが、どちらかというとB-10爆撃機による攻撃や対戦車地上戦など、軍事アクション的な要素を中心に据え、よりリアルで熱い臨場感あふれるバトルをお楽しみいただけるかと。

 

あとシリーズ読者なら、「実はマクラナハンがおとなしくしていれば、こんな大ごとになっていないのでは」という疑念は常につきまとうのではないかと思いますが(笑)、今回も彼が颯爽と命令を下すたびに、国どうしの軋轢が増し、軍事的衝突が不可避になっていく流れがなかなかに愉快です。

毎回、マクラナハンに煮え湯を飲まされる米大統領ジョーゼフ・ガードナーとの漫才チックなやりとりもバッチリ(ちょっと『ピンクパンサー』シリーズのドレフュス主任警部みたいで可哀想だったり・・・)。

 

米国大統領及び各国の指導層に世間の注目が集まり、中東が世界を揺るがす危険な火種としてクローズアップされる今、まさに本書『地上侵攻軍を撃滅せよ』はぴったりのエンタテインメント。

シリーズのファンの方、軍事サスペンス好きの方はもちろん、ミステリーファンならどなたでも楽しんでいただけるはず。もちろんシリーズではありますが話自体はつながっていないので、本作から読み出しても概ね問題なく読めるかと思います。

今後のシリーズ刊行継続のためにも、ぜひ皆様お買い求めのうえ、お読みいただけると幸いです!(編集Y)

 

2016年11月20日 22:09 | | コメント(0)

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