ケン・フォレットの『火の柱』(上・中・下)

 

あの世界2000万部の大ベストセラー、

『大聖堂』『大聖堂―果てしなき世界』の正統なる続編。キングズブリッジ・シリーズの最新作、待望の登場です!

上・「中」・下巻構成ですので、お間違えのなきよう!

 

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本書は、扶桑社ミステリーから発売されてはいますが、いわゆる「歴史小説」です。(当然、謎解きの要素や冒険の要素はあります)。

舞台となる街は『大聖堂』『大聖堂ー果てしなき世界』と同じですが、今回は大聖堂を建てる話ではありません。

時代も前作から数世紀過ぎた16世紀に設定されていて、前作とは基本お話のつながりはなく、本書から読んでいただいてまったく差し支えありません。

ただし節目節目で、あの大聖堂が祝祭と悲劇の舞台となりますし、前作の登場人物の子孫が登場したりはしますが。

途中から、お話はイギリスを飛び出して、パリやセヴィーリャ、スコットランド、カリブ諸島、アントワープなど、各地で様々な登場人物が、仕事や宗教、人生の苦難、運命の愛にそれぞれ直面することになります。

 

先に言っておきます。

 

こんなに読んでいて無性に先が気になり、

ほとんど力ずくで夢中にさせられた本は

編集やってて本当に久しぶりかもしれません。

 

さらにいえば、

この「分断の時代」に、これほど皆さんに読んでほしい本もありません。

ここで描かれるプロテスタントとカトリックの壮絶な対立と闘争の歴史は、そのまま、21世紀に現出した西洋対アラブ、あるいは保守対リベラル、穏健派対強硬派といった、現代社会の「写し絵」にほかならないからです。

登場人物たちの苦悩は、そのまま、今の時代に生きるわれわれの苦悩でもあります。

 

フォレット、マジぱねえ!

商売上のリップサーヴィスではなく、正真正銘「一読者」としての編集者の感想です。

歴史小説としても、恋愛小説としても、一人の若者の一代記としても、まごうことなきランクAクラスの傑作!

こんなに面白い本を、扶桑社から出てるからってだけの理由で読まないでおくのは、本当にもったいない!! そう思います。

 

上巻出だしのあらすじはこんな感じです。

 

 16世紀中葉のイングランド。大聖堂を擁する河畔の商業都市キングズブリッジで貿易を営むウィラード家は、カトリックでありながらもプロテスタントに対しても寛容な家柄だった。一方、商売敵でもあるフィッツジェラルド家は頑ななカトリックで、両家の仲は決していいとは言えなかった。ネッド・ウィラードとマージェリー・フィッツジェラルドは恋仲だったが、彼女の両親の反対にあって引き裂かれる。失意のネッドはサー・セシルを頼ってエリザベス・チューダーの下で仕事をするようになるが...。

 

舞台は16世紀。英仏宗教戦争のまっただなか。

時代に翻弄されるふたりの女王と、市井の人々。

布教、秘密礼拝、暗躍するスパイ、密告、拷問、火炙り。

王族の対立、大虐殺、報復の連鎖、戦争、大海戦、斬首刑。

秘められた愛、非業の死、跋扈する悪、やがて待ち受ける宿命の対決。

すべてが終わったあとに残される、未来への希望。新世界。

ありとあらゆる「物語の醍醐味」が、文庫本で1700ページになんなんとするこの長大な小説のなかでひしめきあっています。

 

とにかく、長年ケン・フォレットを訳してこられた翻訳者の戸田裕之さん自身が、

『大聖堂』に勝るとも劣らない、フォレットの最高傑作だ

とはっきりおっしゃっています。信じてもらって、大丈夫です。

 

かつて『大聖堂』を読まれて、あれはめっぽう面白かったという方にとっては、本書はもちろんマストアイテム。

お読みになって後悔されることは断じてない、と版元として請け合います。

そうじゃない方、ケン・フォレットを知らなかった方、あるいは昔の古い作家だと思っていたという方も、騙されたと思ってぜひ読んでみてください。

たとえ扱っている時代が16世紀であっても、驚くほどヴィヴィッドに「いまのお話」として読める小説ですから。

もちろん、ヨーロッパ史のなかでもとくに難解な時期の宗教と政治の闘争史が、すっきりわかりやすく頭に入ってくるという、歴史小説としての役得もあります。塩野七生さんや北方謙三さんの歴史ものが楽しめる方なら、『火の柱』もきっと存分にご堪能いただけるはず。

小説としては、......とにかく悪役が憎たらしい。これに尽きるかも(笑)。

本書の主人公はネッド・ウィラードですが、ピエール・オーモンドもまた、立派にもうひとりの主人公といっていいでしょう。こういうゆがんだ人間の業みたいなものを描かせると、フォレットは本当に天才的ですよね......。そういえば、出世作『針の眼』も、ある種の悪漢小説でした。

 

長い。そうですね。確かに長い。

それでも、費やされる労力と時間に見合うだけの、至高の読書体験をお約束します。

いろいろ大変な時期で、在宅時間も伸びているであろう今こそ、ぜひこの超大作歴史ロマンをお供に、長い夜をのりきっていただけると幸いです!

(編集Y)

 

2020年3月16日 04:34

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