2007年10月アーカイブ

お待たせいたしました。今月の扶桑社ロマンスは、大人気作家コニー・メイスンのシークもの、『愛は砂漠の夜に』でございます。

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■愛は砂漠の夜に
■コニー・メイスン 著
■中川梨江 訳
■文庫判
■定価各880円(税込)
■2007年10月30日
■ISBN978-4-594-05508-0
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昨年刊行した『誘惑のシーク』は、おかげさまで大変なご高評を賜り、すでに6刷まで来ております。ご愛顧に感謝!
今回の作品もシークものではありますが、舞台はアルジェリア、時代は19世紀。続編ではございません。あらすじはこんな感じです。

美貌の英国人令嬢クリスタは、舞踏会で、強引だが男性的魅力にあふれたアラブの王子アーメドと出逢う。英国貴族の母を持つ彼は、またの名をマークといった。
ひと目あった瞬間から恋に落ち、チュニスに向かう船上で結ばれる二人。しかし船は海賊の急襲を受け、クリスタはひとり囚われの身に。
ある夜、奴隷として移送中の彼女の寝所にひとつの影が忍びよる。彼こそは謎に包まれたシーク“砂漠の鷹”。そしてその正体は……。
『誘惑のシーク』『獅子の花嫁』の著者が贈る、愛と官能の歴史ロマンス!

とにかく、波乱万丈、息つく間もない展開に、ページを繰る手がとまりません。
上で紹介したあらすじも、まだ始まって3/1あたりまで。このあと、次々と恋人たちには試練がおとずれます。燃えるようなエメラルド・グリーンの目をもつ、神秘的で高圧的、でも一途で心優しいアーメド。銀髪、ブルーアイの純粋で気丈なヒロイン、クリスタ。彼らは、ありえないような苦難の連続のなかで、自らの運命を切り開いてゆくのです。
コニー・メイスンといえば、一筋縄ではいかないお騒がせのサブキャラが魅力的な作家ですが、本作でも、アーメドのかつての愛人で、あの手この手でちょっかいを出してくるウィローの愛ゆえの悪女ぶりが、じつに魅力的に描かれています。クリスタをかどわかす海賊の棟梁バルバロッサも、超コワモテなのに、なんかせつなくてすごくいいんですよね。
冒険と愛、策謀と復讐に彩られた一大スペクタクル。もちろん、ホットな官能描写もたっぷり。ヒストリカルの王道をゆく、コニー節炸裂の本作をぜひお楽しみください!
なお、コニーの次回作は、彼女の代表作との声も高い『Black Knight』(黒い騎士)。来年の早いうちにお届けできると思いますので、こちらもお楽しみに……。

2007年10月31日 20:12 | | コメント(3)

9月新刊の女性向けのもう一本は、書籍では初紹介となるキャリー・カラショフとジル・カーグマンの『わたしにふさわしい場所――ニューヨークセレブ事情』(上・下)でございます。

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■わたしにふさわしい場所―ニューヨークセレブ事情(上・下)
■キャリー・カラショフ&ジル・カーグマン 著
■中尾眞樹 訳
■文庫判
■定価各740円(税込)
■2007年9月30日
■ISBN978-4-594-05484-7
 ISBN978-4-594-05485-4
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実は、本書はかつて『25ans』で抄訳のかたちで連載された「セレブの縄張り」を完訳のかたちで文庫化したものです。「あっ、記憶にある」と思われた貴女、ぜひ書店においそぎください。あらすじはこんな感じです。

メラニー・コーン、35歳、元フライトアテンダント。
一代で財を成したアーサーと恋に落ち、電撃結婚して一年。ニューヨークの社交界にデビューしたはいいものの、口さがないセレブたちからは、「センスがない」「成りあがり」と陰口を叩かれつづける毎日。
どうして、こんなにいじめられなきゃいけないの? あたし負けないわ。
理想のセレブめざして孤軍奮闘するメラニー。パーティにチャリティにと積極的に参加していくが、結果はいつも空回りばかり。それでも彼女は、明るく、がむしゃらに輝ける日を信じて努力する。
そんな折りに舞い込んだ、新聞記者からの取材の申し込み。やっと、わたしもセレブの仲間入りだわ。舞い上がるメラニーだったが……。
セレブ御用達のブランドやレストランを全編に散りばめながら、クセの強い社交界の面々の、退屈だけど刺激的な日常をユーモアたっぷりに描き出す、極上のファッショナブル・コメディ、完訳版で登場!

とにかく、愉快痛快、抱腹絶倒。
担当して、こんなに笑えた小説は久しぶりでした。
ニューヨークの社交界に巣くうセレブの面々を描き出す洒落と皮肉のきいた筆致は、まさに絶品。ヒロインの愛すべきキャラクターもさることながら、脇役陣の愉快さがまたものすごいことになっています。
とくに、本作の裏ヒロインともいうべき、おばさんセレブ二人組のジョーンとウェンディがいい味だしまくり。そねみ、ねたみ、たくらみ、毒舌を吐きつづけるピカレスクっぷりにはほんとうに頭が下がります。その他、稀代の悪情婦を囲ったせいでどんどん窮地に追い込まれてゆく会社社長のモーガン、メラニーを愛しながらも同じアパートの若セレブにおねつ(死語)をあげる夫のアーサー、メラニーにファッション道を伝授するウルトラスーパー執事のガフィーなど、きら星のごとくクセモノキャラが登場し、飽きさせることがありません。

まずは、華やかなセレブワールドに関心のある貴女。絶対読んで損はさせません。
あふれかえるブランド品と、ニューヨーカー御用達の名店の数々への言及は、ファッション小説としての魅力に色を添えています。メラニーとともに、ヒルトン姉妹やドナテッロと同じ空間を闊歩する悦楽を、ぜひご堪能ください。
同時に、こんなこといっちゃなんですが、たぶんみなさん、若い女性しか読まないと思ってスルーしがちなタイトルだと思うんですよ。
でもね、嘘は申しません。マジで面白いから。オジサンもオバサンも、こぞって読んでほしい1冊(ああ、2冊か)。
謎のチャリティパーティとフェイスリフトに血道をあげるNYセレブの非日常な日常。そんななか、背伸びすることが美徳と思い定めた面々がおりなす、おかしくも哀しいハイテンション・コメディ。それが本作なのです。
ぜひ騙されたと思って手にとってくださいね!

2007年10月 6日 17:22 | | コメント(0)

またまた遅くなりましたが、9月刊の女性向け作品の紹介をば。
まずは、弊社の大看板の一人でもあるバーバラ・デリンスキーの新刊『過ぎし日の絆』です。

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■過ぎし日の絆(上・下)
■バーバラ・デリンスキー 著
■佐藤知津子 訳
■文庫判
■定価各840円(税込)
■2007年9月30日
■ISBN978-4-594-05481-6
 ISBN978-4-594-05482-3
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あらすじはこんな感じです。

ダナは34歳のインテリアデザイナー。潮騒の聞こえる海辺の瀟洒な邸宅に、弁護士の夫ヒュー・クラークとふたりで暮らしている。早くに母親を海の事故で亡くし、父親の顔も知らず、祖母に育てられたダナだったが、愛する夫と結ばれた幸せをかみしめていた。
ところが、そんな彼女を奈落の底につきおとすことが起きる。生まれてきた赤ちゃんの肌の色が浅黒かったのだ。
白人の両親をもつ子に、どうしてアフリカ系の血が? ヒューの親族はダナの不倫を疑う一方で、彼女の父方の家系にアフリカ系アメリカ人がいたのではないかとせまる。プレッシャーのなか揺れ動き、DNA鑑定を提案してくる夫への不信。そして、いまだ写真でしか知らない父への複雑な想い……。
やむなく自らの家族の来歴と出生の秘密に向きあうことになったダナが知る、衝撃の真実とは?
巨匠デリンスキーが壮大なスケールで描きだす、家族の危機と再生の感動ドラマ!

デリンスキーという作家さんは、もはやカテゴリーロマンスの枠内には収まらない女性小説の大家です。
本書では、ヒロインは冒頭のシーンですでに臨月。通常のロマンス小説でいえば、「愛するヒューの子を身に宿したダナ。こうして、二人のめくるめく愛の世界は永遠に続くのでした。めでたしめでたし」と締めくくられるはずのラストシーンから、本作はスタートするわけです。
しかし運命は二人に思いがけない試練を与えます。白人夫婦に黒人の赤ん坊。もちろん浮気など身に覚えのないダナからすれば、原因は過去に求めるよりほかありません。
自分の先祖の誰かに、アフリカ系アメリカ人がいたはず。彼女は、これまであえて接触しようとしてこなかった、まだ見ぬ父の行方をさがして、自らのルーツに分け入って行くことになるのです。

日本人には馴染みが薄いかもしれない人種問題に、正面から挑む本作。それでも、夫との愛と不信、義理の両親との関係、そして近隣住人との交流など、描かれている内容自体は等身大の女性が抱えるテーマばかりです。過去の人物関係がしだいに明かされてゆく後半の謎解きも、なかなかに読みごたえがあります。
ぜひ手にとって、豊饒なデリンスキーワールドをお楽しみください!

なお本作では、登場人物が車に乗り込むやいなや携帯電話で話しはじめるというシーンが頻出します。気になる方もいらっしゃるかもしれませんが(少なくとも編集者は結構気になった)、お国の交通事情の違いということでご理解くださいませ。みなさんは安全運転を心がけてくださいねっ!(笑)

2007年10月 6日 17:10 | | コメント(0)

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