さて今月の新刊、すでにお手にとっていただけたでしょうか。まずご紹介するのは、リンダ・フランシス・リーの『愛を歌う小夜啼鳥(ナイチンゲール)のように』。『家路を探す鳩のように』、『天翔ける白鳥のように』、に続く〈ホーソーン兄弟三部作〉の最終巻です。今回の主人公は三男のルーカス。舞台はボストン。季節は前二作とうって変わって夏です。

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「彼はオフィスの内装をさっと眺め、それからアリスを見つめた……
…そのまなざしは強烈で、不可解で、アリスの心を乱すものだった」


前二作に登場する主人公たち、その容姿は息を呑むほどの美形ですが、性格は謹厳そのもの、職業もまっとうなものでした。
さて、今回の三男ルーカスは、容姿はやはり美形ですが、職業は、街の紳士クラブ〈ナイチンゲールズ・ゲートの〉オーナー。街の人々には、一族の放蕩者として知られています。それゆえにか、街の女性たちには圧倒的な人気者でもあります。でもその内面は二人の兄と同じく、かつて受けた心の傷により複雑に入り組んでいます……。

ある夏の夜、ルーカスが経営する〈ナイチンゲールズ・ゲート〉の裏手で娼婦が殺されます。そして、彼が殺人容疑で逮捕されてしまいます。
裁判に臨むにあたり、ルーカスは弁護士である長兄グレイソンから、新進の女性弁護士アリス・ケンダルを彼の弁護人に選ぶように勧められます。
しかし、アリスの父は不敗の検事として有名なウォーカー・ケンダル。アリスがルーカスの依頼を受ければ、父と対立することになります。加えて、殺人という大事件の弁護は彼女にとってあまりのも大役であります。
そんな事情から、アリスはいったんその依頼を断ります。初めて出会ったルーカスに不思議な胸のときめきを覚えながらも……。
だがその後、事態が変わって、アリスはルーカスの弁護を引き受けることになります。
彼女はルーカスの無実に確信を持てないまま事件の調査を進めますが、そのうち、第二、第三の殺人が起こり、世間の注目の中で来るべき裁判に臨むことに……。

前二作と同様に、この作者の真骨頂である複雑な心理の描写は、本作にも充分活かされています。(CN)

2011年11月17日 22:39

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