今月のもう一冊は、コニー・メイスンの『コロラドの風に吹かれて』
コニーの真骨頂ともいえる西部ものです。


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あらすじはこんな感じです。

レイフは処刑される寸前だった。
無実の罪で捕まった彼に、リンチを求める群衆がせまる。
そのとき突然、差し伸べられた救いの手。
美しい金髪と天使のような歌声を持つシスター・アンジェラ。
彼女は、亡き父の金山を相続すべく巡回牧師とともにコロラドに向かう旅の途上にありながら、見知らぬ男を救うために彼が自分の婚約者だと主張する。
ところがその場の成り行きで本当に結婚することになり……。
危険でタフな男の放つ香りが、彼女の奥に眠る熱い欲望を目覚めさせる。
これぞコニーの真骨頂!

コニーはアメリカ本国では、むしろ、ウェスタン・ロマンスの大御所として認識されている作家さん。
そこで、日本では決してパイの多いジャンルではないですが、一冊試しで読んでみていただこうというわけで、上梓した次第です。
雰囲気としては、アラン・ラッド、あるいはランドルフ・スコットといったところの二枚目のイメージでしょうか(古くてすみません)。
西部のシスターとガンマンといえば、シャーリー・マクレーンとクリント・イーストウッドの名作「真昼の死闘」がまず思い浮かびますが、本作のシスター・アンジェラは基本的に巡回牧師に同行して歌っているだけで、亡き父の鉱山にたどり着くための方便といった感じ。対するレイフも「無法者」といいつつ、たとえばペキンパー映画に出てくるような本物のアウトローではなく、無実の罪で追われる善良なヒーロー。むしろ「逃亡者」キャラといった感じです。

このレイフ、かっこいい部分も多々あるのですが、おそらくコニー史上最凶についてない天中殺ヒーロー(笑)
無実の罪でリンチにあいかけたり、別の無実の罪を被せられたり、さらに別の罪をなすりつけられたり、殴られたり、鉱山に閉じ込められたり、撃たれたり、崖から落ちて足が折れてしまったりと、お祓いしたらどうかというくらい、さんざんな目にあいます。
で、そのたびにヒロインが降臨し、ヒーローの危機を救うのです。
「君は僕の守護天使だ」ってセリフがこんなに当てはまる作品を担当したのは、初めてかも(笑)。
ホントにそうだし・・・。
たぶんアンジェラがいなかったら、四回くらい死んでる・・・。
もともとコニーのヒーローはボコボコにされがちですが、
いつも以上に、男女の役回りが逆転してる感じかもしれません。
あと、颯爽と去っていったと見せかけて、実はいつも隠れて見守っているレイフのストーカー気質にもちょっと微苦笑。しかも、見はり場所の崖から落ちるとかどんだけドジっ子キャラですか(笑)。
逆に言うと、「強がっているけど、ダメダメでなんとかしてあげたい」度はMAXで高く、いつもコニー・メイスン作品を楽しんでいただけている皆様には、こたえられないヒーロー像ではないかと。

さて、次回のコニー・メイスン作は、直球勝負の『Viking!』。
初夏から夏ごろの登場を予定しております。お楽しみに!(編集J)

2013年4月24日 19:36

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