今月のもう一作は、ニーナ・ローワン『誘惑の方程式』

『別れの手紙に愛をこめて』同様、新人さんの手になるヴィクトリア朝もの。

エリン・ナイトリーに比べると、かなりHOT度は高めですが、

こちらも基本的には、ときめき度の高い王道のヒストリカルとなっています。

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 あらすじはこんな感じです。

 

ヴィクトリア朝のロンドン。
リディアは、幼い頃から神童とうたわれた天才的な数学者。
手帳は計算や定理で埋めつくされ、男女の
愛も方程式で表せると信じてうたがわない。
しかし父親の死後、祖母と妹との生活は
困窮の度をますばかりで、ある日、母の
かたみのロケットが質流れしてしまう。
リディアは入手先の子爵アレキサンダーを訪問し、
ロケットの返却を懇願する。しかしロシアの血をひく
魅惑的な子爵が出してきたその条件とは意外なもので......。
エロイザ・ジェームズ絶賛の驚異の新人が贈る、
スリルと官能のヒストリカル。

 

「キスを一つ」彼は言った。

リディアはさっと目を上げた。窓ガラスの向こうに稲光が走るように、

青い瞳の奥に衝撃が走った。

「な、なんですって?」

「もし問題が解けたら、キスを一つお許しいただきたい」

彼女の頬は赤く染まった。「閣下、それはたいそう不適切なご希望です」

「口に出さなかったほうの希望は、もっと不適切だよ」彼女の頬がさらに赤みを増す。(略)

(p31)

 

「美しい文学性と、HOTな官能度の稀なるコンビネーション」

――エロイザ・ジェームズ

 

今月はくしくも、才能あるヒストリカルの新星が手がけたデビュー作が揃いました。

こちらのキモは、なんといっても理系女子がヒロインというところ。

このネタ、最近流行っているらしくて、しょっちゅうリーディングでも

あたりますし、実は再来月にも理系ヒロインものが待機しているのですが、

本作のリディアは、結構ガチで、数学界も一目置くギフテッドという設定。

四六時中、数式や定理を口走っている変人系ヒロインです。

(ちなみに編集者はごりごりの文系で数学は5段階で2ばかりとっていたダメ人間なので、

数式のチェックは翻訳者さんと校正者さんに全部任せてしまいました!)

対するヒーローも、ロシア系の危険な魅力を放つ貴族ではあるのですが、

こちらも数学大好き人間でありまして、ふたりはあたかも前戯のように

数学の問題のときっこを・・・(笑)。

著者の旦那さまが本職の科学者さんだそうで、けっこうそのへん、リアルに

愛しあうお二人のようすが生かされているのかもしれません。

ロマンスの合間に「数学おもちゃ箱」みたいななぞなぞが出てくる、

不思議なヒストリカルでございます。

お話全体にも、実は大きな謎が隠されており、なかなかに筆力のある作家さんだと思います。

 

ぜひ、皆様もお手にとって、未来の巨匠の第一歩にお付き合いいただければ幸いです!(編集J)

 

 


 

 

2014年5月30日 23:03

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