お待たせいたしました。

いよいよリサ・マリー・ライスの新刊『シエナに恋して』が発売されます。

ちなみにこれで、最新作を除く彼女の全作品が、うちと二見さんからちゃんと出版されたことになります。すごくないですか? 実はこれ、めったにないことなんですよね。

すべては、買い支えてくださっているファンの皆様のおかげでございます。改めて心より感謝申し上げます!!

シエナに恋して 小画像.jpg 

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 お話はこんな感じです。

 

ニック・ロッシは写真が掲載されるだけで女性誌を売り切れにするセクシーセレブ。

フェイス・マーフィーにとっても、親友の兄というだけでなく憧れの人だった。

そんな彼と夢の一夜を過ごし、不運続きの人生は終わったと思った彼女だったが、

出張先のイタリア・シエナで大事件に巻き込まれる。

一方フェイスを追って、自分のルーツでもあるシエナへやって来たニックは、

街をあげての祝祭の中、帰属意識を実感し、新たな人生を考え始める。

大人気作家のイタリアへの愛着にあふれたラブ・サスペンス!

 

今回の本は原題を『Murphy's Law』、すなわち、『マーフィーの法則』といいまして、ある程度お歳を召された方なら覚えておられるだろうアレを、タイトルにしているんですね。

「マーフィーの法則」は、「失敗する可能性がある場合、必ず失敗する」みたいな、なかなかうまくいかないことへの笑いをふくんだ、標語・教訓集のようなもので、日本でも80年代から流布し始め、90年代前半には大流行しました。別にマーフィーという人がひとりで考えたものではなくて、自然発生的に成立したアメリカのジョーク集のようです。

本書では、各章の冒頭に「マーフィーの法則」が付され、とことんついていない人生を送ってきたヒロインのフェイス・マーフィーの有り様とオーバーラップさせています。

そもそも本書は、『Dying for Sienna』のタイトルで2006年にエリザベス・ジェニングズ名義で出ていた初期の作品を、2014年に大幅な加筆・改筆を施したうえ、リサ・マリー・ライス名義で出し直したものです。

邦題は一応、この旧タイトルに寄せてつけたものですが、実際、新版では、シエナの風光明媚な街の様子や、パーリオと呼ばれるお祭りの情景描写が大増量されており、むしろ邦題にふさわしい内容に仕上がっているのではないかと思っております。

 

今回のヒロインは、数学の天才という、LMRお得意の理系才女。ナチュラルな美貌の持ち主ですが、男性経験はほとんどないという、いつもながらのうぶな性格設定となっています。

一方のヒーロー、ニックは、大人気スポーツ選手で究極のセレブ。ロマンスのヒーローとしてはオーソドックスな人物像ですが、この作家としては珍しいヒーロー・キャラかもしれません。

冒頭から、いきなり二人の熱くたぎる官能シーンで幕をあけるのも、いつにない展開。

しかし、夢のような一夜は、ニックの不用意な一言で最悪の結末を迎えることに・・・。

 

その40数時間後、ヒロインは仕事で飛んだシエナで、殺人事件に巻き込まれます。さらにヒロインを追って(それとシエナ最大の競馬祭りパーリオに参加するため)、ニックも自身のルーツでもあるシエナへとやって来て、物語は恋愛・ミステリーの両面進行で展開していきます。

 

内容として特記すべきは、作品のテイストが、ロマンティック・サスペンスというより、コージー・ミステリーに近い部分ではないかと思ったり。もともと初期に書かれた作品だからでしょうか、なんかLMRとしてはとても新鮮なテイストだという感じがします!

ふだんの「何者かに命を狙われる女性と、それを護る特殊部隊あがりのヒーロー」という、サスペンス/スリラー要素はかなり薄められ、代わりに本書では、冒頭で起きる殺人事件の謎解きと犯人当てというミステリー要素が、作品の中心的なテーマとなっています。つまり、どちらかといえば、旅情ミステリーのような雰囲気が濃厚なんですね。終盤では、それなりに意外な真相も明らかになりますし。

まあ本作でも、ヒロインは終盤、真犯人に命を狙われて危機一髪の目にあったりもしますが、追い詰められたときのアクションが、ふだんが昨今のアクション映画風のノリだとすれば、今回のはヒッチコック映画の1シーンのような、ちょっとクラシカルなのんびりしたところがあります。

このへんのテイストを意識して読んでいただくと、いっそう楽しめること請け合いかと。

 

脇役陣も、かなり変人度の高い数学者軍団に、イケメン刑事、毒舌検死医など、大変魅力的。

それから、彼女のイタリアもの(『ヒーローの見つけ方』『シチリアの獅子に抱かれて』)ではいつもそうですが、とにかく異国情緒にあふれた描写に目を惹かれます。シエナのお祭りと風物、町並み、歴史、料理などについて、観光ガイドのように詳細に触れられており、皆さんも読めばきっと、シエナに行ってみたくなるはずです。

ぜひ、ご一読いただけると幸いです!(編集J)

 

追伸:

コメント欄のほうで問い合わせがありました、ナリーニ・シンの新刊についてですが、いろいろと社的な事情もございまして、早くても年内、もしかすると年度内、といった感じで進行できればいいなと今のところ考えております。お待たせいたしますが、なにとぞご理解を賜れば幸いに存じます。 

2018年3月 1日 22:28

コメント(1)

Comment

  • ノーラ・ロバーツの新刊が発売されるのですね。
    前回紹介がなくがっかりしたので今回はぜひとも新刊の紹介よろしくお願いします。



    |megumi|2018年3月11日 22:19

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