2012年08月21日
業界ニュース

メイヴ・ビンチーさん逝去

少し古い話題になってしまい恐縮ですが、弊社でも何冊かご紹介させていただいた大切な作家さんなので、ブログにアップしておきます。

去る7月30日、アイルランドを代表する女流作家、メイヴ・ビンチー(Maeve Binchy)さんが亡くなられました。享年72。病室で、愛する夫君に看取られつつ最期を迎えられたとのことです。
本国のみならず、全世界で4000万部を超える売上を記録している、真の大ベストセラー作家さん。

ビンチーさんは、扶桑社ウィミンズ・フィクション路線のメイン作家として、当時の弊社レーベルを支えてくれた存在でもありました。初期、「モーヴ・ビンキー」の名称で刊行していましたが、その後、現地読みに合わせて変更した経緯があった(扶桑社では比較的珍しいケース)のを、今でも覚えています。

すでに、海外のニュースやウィキペディアなどでは、訃報についての各人のコメントや、死の前に遺したメイヴの言葉などが紹介されていて、いかに愛された作家さんだったかが偲ばれます。

以下の本は、弊社も含めて概ね絶版かと思われますが、図書館などで、機会があればぜひお読みいただけると嬉しく思います。

ご冥福を心よりお祈り申し上げます。(編集J)

(長編作品)
Light a Penny Candle (1982) 祈りのキャンドル(上・下) 竹生淑子 訳 扶桑社ロマンス
Echoes (1985)
Firefly Summer (1987)
Silver Wedding (1988) 銀婚式 安次嶺佳子 訳 扶桑社ロマンス
Circle of Friends (1990) サークル・オブ・フレンズ(上・下)中俣真知子 訳 扶桑社ロマンス
The Copper Beech (1992)
The Glass Lake (1994) グラスレイク(上・下)吉澤康子 訳 扶桑社ロマンス
Evening Class (1996) イヴニング・クラス(上・下) 安次嶺佳子 訳 扶桑社ロマンス
Tara Road (1998) タラ通りの大きな家(上・下)安次嶺佳子 訳 扶桑社ロマンス
Scarlet Feather (2000) 幸せを運ぶ料理店(上・下) 安次嶺佳子 訳 扶桑社ロマンス
Quentins (2002)
Nights of Rain and Stars (2004)
Whitethorn Woods (2006)
Heart and Soul (2008)
Minding Frankie (2010)

(短篇集 邦訳のあるもののみ)
The Lilac Bus (1984) ライラック・バス ハーディング祥子 訳 青山出版社
This Year It Will Be Different: And Other Stories (1996) クリスマスの食卓 ハーディング祥子 訳 アーティストハウス

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2012年06月14日
業界ニュース

ノーラ・ロバーツを騙る!?

 ノーラ・ロバーツさんの〈ブライド・カルテット〉もいよいよ完結間近!
 満を持して贈る、正面からのコンテンポラリー・ロマンス・シリーズです。
 もしお読みでないかたは、ぜひ。

 ところで、そのノーラさんに、迷惑な話が起きています。

 最近アメリカでは、アマチュア作家が自分の作品を電子書籍として、アマゾンなどのネット書店で売るのが定番になっています。
 そのなかから、100万ダウンロードを記録して大手出版社と高額で契約する作家が出たり、ステファニー・メイヤーの『トワイライト』のエロティックなファン小説“Fifty Shades of Grey”が世界的に超大ヒットしたりと、話題に事欠きません。

 注目の電子出版ですが、ベストセラー・リストにこんな本が出ました。
 Nora A. Roberts“SpellBound Cafe”
(ノーラ・A・ロバーツ著『魅惑のカフェ』、といったところでしょうか)

 問題は、この著者の「ノーラ・A・ロバーツ」です。
 ミドルネームの「A」が入ってるんです。
 変でしょう?
 そうです、これはノーラさんになりすました人間の仕業だったのです。
 作品のコメントにも「これは、ノーラ・ロバーツの作品ではありません!」という読者からの書きこみが。

 じつは、これはあるサイトのグループが、あえてこんな名まえをつけていたことが判明しました。
 彼らの言い分によると、なるべく安価に提供して読者に喜んでもらうために、そのジャンルのベストセラー作家の名まえを借りたペンネームを作った、とのこと。
 だから「ノーラ・A ・ロバーツ」名義でロマンス小説を出したというんですね。
 そればかりか、全米トップの売上を誇るミステリー作家ジェイムズ・パタースンにちなんだ「ジェイムズ・A・パタースン」名義でも出版しているというから、あきれてしまいます。

 しかし、非難を受けたためか、彼らは著者名を変更しました。
 じゃあ、まったく関係ない名まえにしたかというと、これが「Lora Roberts」というんですね。
 ローラ・ロバーツ!
 ひどすぎ。

 さらには、これは別な本ですが、"Nora Roberts: Firecracker"という小説も売られていることが判明。
 これは、ノーラ・ロバーツが書いたという意味ではなくて、ノーラ・ロバーツという主人公の小説なんですって。

 この事態に、ついにノーラさん本人がコメントしました。

「(ノーラ・ロバーツという)わたしの名まえについて言っておきたいと思います。30年以上にわたり、わたしは一生懸命に書き、読者を獲得し、経験を積み重ねてきました。そのすべてがわたしなのです。ですから、それにただ乗りしようと、わたしの名まえを――ミドルネームのイニシャルをつけて――勝手に使うことは、けっして許されることではありません。
 もし、彼らが言うように、それがほんとうにいい小説ならば、なおのこと著名な作家の名をちょっと変えたペンネームなどで売ろうとしてはいけません。それは、読者をふくめ、あらゆる人を侮辱するものです。
 わたしばかりでなく、ほかの作家の名を使ってまで彼らがしたことは、そしてこの先もしようとしていることは、人を騙し、傷つける行為です。そんなことをする人がいると思うと、ほんとうに悲しくなります」

 まったくですね。

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2011年07月06日
業界ニュース

カレン・ローズがRITA賞を獲得しました

今年も7月1日に発表になりましたRITA賞。
かねてよりノミネートされておりました、カレン・ローズ『Silent Scream』が、ロマンティック・サスペンス部門で、見事栄冠を勝ち取りました。まずはめでたいことです。

弊社で『誰にも聞こえない』を獲得してからも、カレン・ローズの本国での評価はうなぎのぼりで、とどまるところを知りません。
これは世界的傾向でもありまして、ドイツでは『I Can See You』がついに単行本ベストセラー1位を獲得。そののちも、7週連続トップ5入りを記録しました。イギリスでも『You Belong to Me』が6週以上、ベストセラーリストのトップ10にとどまっています。いよいよ、ノーラ・ロバーツの後継者としての地歩を固め始めたようで、今後各作品をご紹介できると嬉しく思います。

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2011年06月24日
業界ニュース

懐かしのロマンス・レーベル復活

 アメリカの大手出版社ランダムハウスが、かつて出版していたロマンス・シリーズ“ラブスウェプト(Loveswept)”を復活させると発表しました。
 といっても、当時の作品を電子書籍で販売するとのこと。

 アメリカは、現在ペーパーバックの55%がロマンス小説だという結果が出ています。
 もちろん電子書籍市場も、ロマンス読者が引っぱっているのだそうです。アメリカの派手な表紙は、女性読者にとっては書店で買いにくいらしく、電子版を購入する人も多いのだとか。

 そういった、電子書籍でロマンスを楽しむ読者にとっては、今回のラブスウェプト復刊は思わぬボーナスといえます。
 なにしろ、サンドラ・ブラウン、ジャネット・イヴァノヴィッチ、タミー・ホウグといったビッグ・ネーム作家の若いころの作品が読めるようになるのですから!

 ちなみに、扶桑社ロマンスでも、コニー・メイスンの作品を中心に、いくつか電子書籍化しています。ほかにリサ・マリー・ライスの『クリスマス・エンジェル』などもあります。原著者との契約の関係で、お読みいただけるものはかぎられていますが、ご興味のあるかたはお試しになられてはいかがでしょうか。

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2011年04月26日
業界ニュース

ビヴァリー・バートン死去

 ロマンス作家ビヴァリー(ビバリー)・バートンさんが亡くなりました。
 64歳。心臓疾患とのことで、若すぎる急死でした。

 海軍勤務の夫と各地を点々とし、アラバマに帰ってからは、息子さんと娘さんを育てられ、お孫さんにも恵まれて、幸せな家庭を築いていらっしゃったとのこと。
 1990年に作家デビューされ、最近は新作が出るたびにベストセラー・リスト入りする人気を確立されていました。
 ハーレクインさんの〈狼たちの休息〉シリーズをはじめ、生まれ育ったアメリカ南部や西部を舞台にしたロマンティック・サスペンスの印象が強いですね。

 残念ながら、扶桑社ロマンスではご一緒できませんでしたが、ご冥福をお祈りします。

投稿者romance: 10:17 | コメント(2) | トラックバック(1)



2011年04月04日
業界ニュース

ロイヤル・ウェディング

 いまの時期、ロンドンでは国際的なブックフェアがひらかれるんですが、現地からの報告を聞くと、今年はウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんの結婚式をひかえて、盛りあがっているみたいです。
 日本の状況からは、実感がわきませんけども。

 そんななか、ハーレクイン社が特別企画を発表しました。
 ロイヤル・カップルのロマンスを描く書きおろし中編、合計7本を電子書籍でリリースするというのです。

 このシリーズに登場するカップルは、以下のとおり(【 】のなかは、執筆する作家さんです)。

  ノルマンディー公アンリ(ヘンリー2世)とエレアノール【テリー・ブリズビン】
  リチャード獅子心王とベレンガリア【ミシェル・ウィリンガム】
  ジョージ2世とキャロライン【ブロンウィン・スコット】
  ジョージ4世とキャロライン【エリザベス・ロールズ】
  レオポルド(ベルギー王)とシャーロット【アン・レスブリッジ】
  ヴィクトリア女王とアルバート公【メアリー・ニコルズ】
  ナポレオンとマリー・ルイーズ【ルーシー・アシュフォード】

 最初の2作が12世紀、次の2作が18世紀、あとの3本が19世紀を舞台にしています。

 ロマンス小説の世界において、英国王子をヒーローに据えるケースは、なかなか考えられません。
 実在の人物だと、歴史的な制約に縛られて、想像をひろげることがむずかしいからでしょうか。


 けれど、王室を題材にしたヒストリカル・ロマンスだなんて、すてきです。
 翻訳されて、日本でも読めるようになるといいですね。

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2011年01月14日
業界ニュース

ロマンスの女王!

「キンドル・ミリオン・クラブ」ってご存じですか?

 キンドルとは、そう、オンライン書店アマゾンが発売している電子書籍専用端末のことですね(日本では未発売)。
 ミリオンとは、もちろん100万のこと。
 つまり「キンドル・ミリオン・クラブ」とは、キンドルでの電子書籍の売上が100万ダウンロードを超えた作家に贈られる称号なのです。

 この「キンドル・ミリオン・クラブ」入りしている作家は、これまで2人でした。
 1人めは、スティーグ・ラーソン。『ドラゴン・タトゥーの女』(早川書房)にはじまる〈ミレニアム〉3部作がヨーロッパで超大ヒット(その裏話が、こちらにあります)。
 2人めは、ミステリー作家のジェイムズ・パタースンでした(なんでも、アメリカで売れている小説の17冊に1冊は彼の作品になる計算なんですって!)。

 そして、このたびついに3人めが登場。
 それは、ノーラ・ロバーツさんでした!
{もちろん、J・D・ロブ名義もふくめての結果だそうです)

 アマゾンの担当者によると、「ノーラ・ロバーツは、15年間にわたってアマゾンのベストセラーに入っているから、当然の結果だ」とのこと。
 15年間って、アマゾンができたときから、ずっとってことじゃないですか!
 さすがノーラさん。

 それに、アメリカでは、ロマンス読者がどっと電子書籍に流れたといいます。
 みなさんは、どうですか?


 さて、扶桑社ロマンスでは、そんなノーラさんの最新作〈Bride Quartet(結婚4部作)〉の権利を取得しました!
 全4作のシリーズなので、紹介はすこし先になってしまいますが、どうぞお待ちくださいね。
ここにノーラさんご本人が登場するPVがあります。英語ですけど...)

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2011年01月05日
業界ニュース

シルエット・ロマンス

 日本ではもう消えてしまった「シルエット」レーベルですが、ついにアメリカでも姿を消すことになりました。
 今年の4月に、すべてハーレクイン・レーベルに吸収されるとのことです。

 シルエットは、アメリカの大手出版社サイモン&シャスターの一部門として1980年にスタート。
 その後84年にハーレクインによって買収され、おおもとの「シルエット・ロマンス」は2007年にハーレクインに吸収されましたが、現在も「ディザイア」、「ロマンティック・サスペンス」、「スペシャル・エディション」といったレーベルがあり、ほかに旧作が「スペシャル・リリース」として発刊されています。

 伝統あるレーベルですし、ノーラ・ロバーツさんの初期作品で、RITA賞受賞作『ラブ・マジック(Untamed)』(1984年)などを生んできた名門でもありますから、ちょっとさびしい気がします。

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