竹本忠雄 文芸・美術・霊性文化の領域での日仏両語の評論家、講演家。アンドレ・マルロー研究で国際的に著名。筑波大学教授を経て、同名誉教授。コレージュ・ド・フランス元客員教授。一九三二年(昭和七)生まれ。東京深川で三月九日の下町大空襲を経験。東京教育大学・大学院修士課程で仏文学専修。日本の精神文化復興を標榜して二十歳代半ばに論壇に出る。一九六三年、仏政府給費留学生としてソルボンヌ留学。滞仏十一年間にパリの一流紙誌に評論発表、各地で特に駐仏日本大使館の文化技術顧問として講演と美術活動を展開。一九七四年五月、皇太子同妃両殿下(当時)へのマルローの御進講の通訳として、初めて両殿下に拝謁。ついで熊野と伊勢でマルローが啓示に打たれた光景を目撃。一九八八年、コレージュ・ド・フランス客員教授として招かれてこれを講述し(『アンドレ・マルローと那智の滝』ジュリヤール社刊)、同コレージュ創設者、フランソワ一世の「王の教授」(通称)メダルを授与される。出光佐三翁をマルローに紹介した機縁で、一九七八年、出光美術館で大規模な「アンドレ・マルローと永遠の日本」展を企画実現。一九八〇年、仏政府より文芸騎士勲章。一九九五年、マルローのパンテオン奉祀祭にさいし、シラク大統領より「大証人」として招聘されて盛儀参列。今上天皇皇后両陛下の異例の御姿に感動し、皇后陛下の御歌に導かれて一九九〇年代後半からその研究に入る。二〇〇一年、再渡仏して御歌の翻訳に着手し、お許しを得て二〇〇六年、御歌撰集『セオト −せせらぎの歌』仏訳を完成、パリ、シグナトゥラ社より刊行に至る。二〇〇四年一月、宮中歌会始の儀にお招きを受ける光栄に浴す。二〇〇七年末、五年余の第二期パリ生活を終えて帰国。
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定価
2515円(税込)
発売日
2008/05/30
1781円(税込)
2004/06/02