刺繍小説

著者名

神尾茉利

判型

四六判

定価

1760円(本体1600円+税)

発売日

2019/07/01

ISBN

9784594082512

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この本の内容

「物語のある刺繍」をテーマに、本から想起した刺繍作品を展開。

さまざまな小説に登場する刺繍を実体化してみた作品や、小説のなかの「あのシーンの小物はこんな刺繍があったかもしれない」「あの主人公ならこんな刺繍の服を着ていそう」という逆転発想の作品、「あの登場人物が動物だったら」というかわいい動物の刺繍など、「小説」と「刺繍」をテーマに、言葉や物語から形を生み出す。

例えば……
『トリツカレ男』(いしいしんじ・著)からは港の様子があるシャツ、『女生徒』(太宰治・著)から「先生は、私の下着に薔薇の刺繍のあることさえ知らない」薔薇の刺繍、『働かないの』(群ようこ・著)から、鮮かなトルコブルーの布に刺繍した
『あの家に暮らす四人の女』(三浦しをん・著)から主人公が想像するおじいさんを乗せたバス、『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』(村上春樹・著)から胃拡張の彼女がイタリアンを食べに行くときに持っていたショルダーバッグ、『わたしを離さないで』(カズオイシグロ・著)からヘールシャム時代のキャシーが抱きしめていた枕、『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦・著)から婚礼前夜に奥貫薫子がきていた白いブラウス、『戦場のコックたち』(深緑野分・著)から料理上手なティムの祖母のレシピ帖……などなど。
物語の世界観の中で「小説」と「刺繍」とを行き来する幻想的な刺繍ブック。
小説家いしいしんじ氏との特別対談収録。作り方の図案つき。

著者プロフィール

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神尾茉利
美術家。刺繍・絵・言葉によるクライアントワーク、テキスタイルプロダクト制作、インスタレーション作品の展覧会などで活動。“言葉を持たない物語”をコンセプトに刺繍で動物を表現する「ひみつのはなし」の制作を2014年より本格化し発表の場を広げている。著書に『ひみつのステッチ 刺しゅうで雑貨&小物づくり』(パイ インターナショナル)、『紙刺繍のたのしび』(共著 ビー・エヌ・エヌ新社)、刺繍絵本『さがそ!ちくちくぬいぬい』(学研教育みらい)。1985年生まれ。

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