ポップ1280

著者名

ジム・トンプスン 著 , 三川基好

判型

文庫判

定価

935円(本体850円+税)

発売日

2019/08/02

ISBN

9784594082697

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この本の内容

究極のノワール 復刊!

『このミステリーがすごい!2001年版』(宝島社) 海外編 第1位
『同 2019年版 キング・オブ・キングス』(過去30年のベスト10) 海外編 第5位

「安物雑貨店(ダイムストア)のドストエフスキー」
――ジェフリー・オブライエン(本書所収評論より)

「トンプスンの最高傑作は他とは別格で、ハメットの『赤い収穫』と比較されるべき犯罪文学の金字塔。この魂の荒涼が吐きつける言葉に震撼させられずしてハードボイルドのなんたるかはとうてい語れまい」
――中条省平(フランス文学者)


「人口1280人の町でたった一人の保安官。一見気のいい田舎者。
しかし彼にはもうひとつの顔があった。何も知らずに63ページまで読んで欲しい。最初の驚きが待っている。
快楽のためでなく、欲望のためでなく、ただ流れに身をまかせるように──この男、悪でさえない。」
──(梅田 蔦屋書店 河出真美)


ポッツヴィル、人口1280。この田舎町の保安官ニックには、心配事が多すぎる。考えに考えた結果、自分にはどうすればいいか皆目見当がつかない、という結論を得た。口うるさい妻、うすばかのその弟、秘密の愛人、昔の婚約者、保安官選挙……だが、目下の問題は、町の売春宿の悪党どもだ。

思いきった手を打って、今の地位を安泰なものにしなければならない――饒舌な語りと黒い哄笑、突如爆発する暴力! 人間の底知れぬ闇をえぐり、読者を彼岸へとみちびく、究極のノワール。巻末にトンプスン再評価のきっかけとなった歴史的評論を収録のうえ、新装版で復刊!〈解説・吉野仁〉

著者プロフィール

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ジム・トンプスン
1906年生まれ。職業を転々としながら作家活動をつづけ、42年に初長編を出版。49年に犯罪小説に転じ、その後、ペイパーバック・オリジナルを書きとばす。50年代なかば、S・キューブリックの映画製作にかかわる。小説が斜陽となると、TV脚本にも従事。作品がすべて絶版の状態で、77年に死去。死後、ようやく作品の再評価がはじまった。

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