自閉症の画家が世界に羽ばたくまで

著者名

石村和徳 著 , 石村有希子 著 , 石村嘉成

判型

四六判

定価

1760円(本体1600円+税)

発売日

2021/08/04

ISBN

9784594088682

ジャンル

シリーズ

関連タグ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
 

この本の内容

重度の自閉症だった息子が、フランスの美術展で受賞し、画家として活躍。
その陰には、40歳でがんで他界した妻の献身的な「療育」があった。
亡き妻の遺志を継いだ父親の子育てが花開いた感動の物語。
NHK「おはよう日本」(5月2日放送)特集で話題に!

フランスの美術展で版画作品が優秀賞に輝き、国内外で評価の高まる愛媛県在住の画家・石村嘉成氏。生後2歳で自閉症と診断され、暴れる、泣きわめく、発語がない…などの嘉成氏をどうやれば社会に送り出せるか、苦悩した両親による心を鬼にした子育てが始まる。
小学校では普通学級に通わせる代わりに、毎日教室で授業に付き添うなど、息子の「療育」に献身した母親・有希子さんは、嘉成氏が11歳のとき、がん闘病の末に他界――。遺された夫の和徳氏は、妻の想いを継いで息子の療育に励み、中学高校と普通学級に通わせ、高校3年間は一緒に自転車で登下校した。
高3の絵画の授業で版画にめざめた嘉成氏は、大好きな動物や生きものたちの姿を次々と作品に。母親が遺してくれた動物のビデオが、今でも嘉成氏の創作のモチベーションになっているのだ。
暴れて手の付けられなかった息子を前に「親が子どもの奴隷にならない」という、壮絶な覚悟で行われた「療育」。本書は、40歳で他界した有希子さんが遺した胸を打つ日記も多数掲載。和徳氏は「この記録を社会のために役立てて」と妻が言っている気がする、と語る。
夫婦の25年にわたる 苦闘の記録は、子育てに悩める人々に様々なヒントを与え、希望の書となることだろう。

著者プロフィール

3314.jpg

石村和徳
1960 年生まれ。愛媛県新居浜市在住。2歳で自閉症と確定診断された息子の子育てに夫婦で取り組む。シングルファーザーとなってからは、会社経営の激務と両立させながら、嘉成氏が高校生のときには3年間無遅刻無欠席で一緒に自転車で登下校するなど、苦闘の「療育」を続けた。現在は嘉成氏の個展の企画や、「療育」についての講演会にも取り組んでいる。

3315.jpg

石村有希子
1965年生まれ。幼児期に「話せない、暴れる」など自閉症の症状が出始めた息子を、どうやってしっかりと社会に送り出せるか、心を鬼にして「愛にあふれた、突き放し」で接するなど、献身的に「療育」に挑み、多数のレポートを残す。小学校では毎日教室で授業に付き添うなどしていたが、嘉成氏が11歳の2005年に、がんで他界。

3316.jpg

石村嘉成
1994年生まれ。生後2歳で自閉症による発達障害と確定診断が。両親の愛情と努力、療育センターでの指導などを受け成長し、高校は一般受験で入学。高3の授業で描いた版画が評価され、創作活動を始める。2013年に第2回新エコールドパリ浮世 ・絵展ドローイング部門にて優秀賞を受賞。以降、各地で個展を開くたびに入場者数記録を塗り替え、メディアでも多数取り上げられている。

シリーズ一覧

ページの先頭へ