宗教の日本史

著者名

本郷和人

判型

新書判

定価

990円(本体900円+税)

発売日

2024/11/01

ISBN

9784594097707

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この本の内容

歴史を振り返ると、日本人が抱くこうした〝宗教的グレー〞な感性が随所に垣間見られます。
その一例が、奈良の東大寺にある「手向山八幡宮」と呼ばれる神社の存在です。
なぜ仏教寺院に八幡様を祀る神社があるのか。
それは、聖武天皇が東大寺の大仏造立のために全国に協力を募った際、
大分県の神社・宇佐八幡宮が積極的に協力したという背景があるからです。
おもしろいことに、手向山八幡宮のご神体は、僧侶の形をした八幡様です。
これほど神仏が混在する宗教観を受け入れる国は、世界広しといえどそう多くはないはず。
本書では、そんな日本独自の〝グレー〞な宗教観についてご紹介していきます。

(本書「はじめに」)

●戦国時代にキリスト教の宣教師たちが
日本に来たのは殉教を望んでいたから
●神託を変えることで
朝廷の信頼を勝ち得た宇佐八幡宮
●日本の新宗教に日蓮に
関連しているものが多いワケ
●伊勢神宮のお伊勢参りを支えた遊郭

【目次】
第1章 日本人は神を信じてきたのか
第2章 仏教が根付いたのは「多神教」だったから
第3章 多才な空海と孤高の最澄
第4章 「民衆の救済」がなかった平安仏教
第5章 鎌倉新仏教は庶民をスポンサーに
第6章 武士に好まれた禅宗の魅力
第7章 なぜ一向宗は織田信長の脅威だったのか
第8章 豊臣秀吉がキリスト教に危機感を覚えた真の理由
第9章 徳川家康はキリスト教と豊臣家の団結を恐れた?
第10章 廃仏毀釈は明治政府の命令ではなかった
第11章 神道は本当に宗教ではないのか
第12章 日本における「本当の信仰」とは? 

著者プロフィール

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本郷和人
1960年、東京生まれ。 東京大学史料編纂所教授 専門は日本中世政治史、古文書学。『大日本史料 第五編』の編纂を担当。 著書に『空白の日本史』『歴史のIF(もしも)』『日本史の論点』(扶桑社新書)、『東大教授がおしえる シン・日本史』(扶桑社)、『日本史のツボ』『承久の乱』(文春新書)、『軍事の日本史』(朝日新書)、『乱と変の日本史』(祥伝社新書)、『考える日本史』(河出新書)、『歴史学者という病』 (講談社現代新書)など多数。

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