「バカミス」とは、「バカ・ミステリー」の略。
 というと、なにか人をバカにしたミステリーのことのようですが、けっしてそうではない...と思います。

 くわしくはこれを参考にしていただきたいのですが、まずは「常識はずれで、読者の度肝を抜く作品」ぐらいに思っていただけるといいのでは。
 つまり、「バカ」は、この場合、ほめ言葉なのですね。

 さて、そんなバカミス愛好者のみなさんが、2006年度の「私が選ぶベストバカミス」を投票された結果、ぶっちぎりで1位に選ばれたのが、デイヴィッド・J・スカウ『狂嵐の銃弾』でした。

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 ■狂嵐の銃弾
 ■デイヴィッド・J・スカウ著
 ■文庫判
 ■定価/920円(税込)
 ■2006年9月30日
 ■ISBN978-4594052249
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 著者スカウは、映画『クロウ/飛翔伝説』の脚本家として有名ですが、もともとホラーの専門家。
 その彼が、満を持して発表したサスペンス小説が、この作品。
 スーパーナチュラルな要素はまったくなし(と言っていいのだろうか)。

 主人公は、ひと気のない海岸に住む建築家。日々、射撃訓練を欠かさない、マッチョなやつです。
 そこへ、古い友人が訪ねてくるのですが、そこからじょじょに、主人公の世界は変容をきたしていきます。
 ハリケーンが迫るなか、予想外の闖入者に導かれて、主人公が近所の屋敷におもむくと、そこでは狂乱のパーティが繰りひろげられていて...

 後半に展開するすさまじい銃撃戦と、だれもが息を呑む驚きのどんでん返しは、これはもう、じっさいに体験していただくよりほか、説明のしようがないのです。

 しかし、これはただ、読者を驚かせることだけを狙って書かれた作品ではないのです。
 多数の書評家さんが指摘されているように、主人公の世界が揺らぎ、異様なサスペンスを物語に吹きこんでいく著者の筆力は、すさまじいものがあります。

 この衝撃は、読んだ人しか味わえません。
 ぜひ、どうぞ。〈編集・T〉

2007年2月21日 11:22

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