またまた遅くなりましたが、9月刊の女性向け作品の紹介をば。
まずは、弊社の大看板の一人でもあるバーバラ・デリンスキーの新刊『過ぎし日の絆』です。

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■過ぎし日の絆(上・下)
■バーバラ・デリンスキー 著
■佐藤知津子 訳
■文庫判
■定価各840円(税込)
■2007年9月30日
■ISBN978-4-594-05481-6
 ISBN978-4-594-05482-3
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あらすじはこんな感じです。

ダナは34歳のインテリアデザイナー。潮騒の聞こえる海辺の瀟洒な邸宅に、弁護士の夫ヒュー・クラークとふたりで暮らしている。早くに母親を海の事故で亡くし、父親の顔も知らず、祖母に育てられたダナだったが、愛する夫と結ばれた幸せをかみしめていた。
ところが、そんな彼女を奈落の底につきおとすことが起きる。生まれてきた赤ちゃんの肌の色が浅黒かったのだ。
白人の両親をもつ子に、どうしてアフリカ系の血が? ヒューの親族はダナの不倫を疑う一方で、彼女の父方の家系にアフリカ系アメリカ人がいたのではないかとせまる。プレッシャーのなか揺れ動き、DNA鑑定を提案してくる夫への不信。そして、いまだ写真でしか知らない父への複雑な想い……。
やむなく自らの家族の来歴と出生の秘密に向きあうことになったダナが知る、衝撃の真実とは?
巨匠デリンスキーが壮大なスケールで描きだす、家族の危機と再生の感動ドラマ!

デリンスキーという作家さんは、もはやカテゴリーロマンスの枠内には収まらない女性小説の大家です。
本書では、ヒロインは冒頭のシーンですでに臨月。通常のロマンス小説でいえば、「愛するヒューの子を身に宿したダナ。こうして、二人のめくるめく愛の世界は永遠に続くのでした。めでたしめでたし」と締めくくられるはずのラストシーンから、本作はスタートするわけです。
しかし運命は二人に思いがけない試練を与えます。白人夫婦に黒人の赤ん坊。もちろん浮気など身に覚えのないダナからすれば、原因は過去に求めるよりほかありません。
自分の先祖の誰かに、アフリカ系アメリカ人がいたはず。彼女は、これまであえて接触しようとしてこなかった、まだ見ぬ父の行方をさがして、自らのルーツに分け入って行くことになるのです。

日本人には馴染みが薄いかもしれない人種問題に、正面から挑む本作。それでも、夫との愛と不信、義理の両親との関係、そして近隣住人との交流など、描かれている内容自体は等身大の女性が抱えるテーマばかりです。過去の人物関係がしだいに明かされてゆく後半の謎解きも、なかなかに読みごたえがあります。
ぜひ手にとって、豊饒なデリンスキーワールドをお楽しみください!

なお本作では、登場人物が車に乗り込むやいなや携帯電話で話しはじめるというシーンが頻出します。気になる方もいらっしゃるかもしれませんが(少なくとも編集者は結構気になった)、お国の交通事情の違いということでご理解くださいませ。みなさんは安全運転を心がけてくださいねっ!(笑)

2007年10月 6日 17:10

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