出版局 書籍・ムック編集部
赤地 則人

企画は取材後に路線変更も。時間がなくてもねばり強く

出版局 書籍・ムック編集部赤地 則人 挿絵写真01

書籍の編集をしています。流れとしては、まず企画を立案、著者さんに打診し、承諾してもらえれば企画を始められます。同時にイラストレーターさん、漫画家さん、デザイナーさんなどの方々に発注をしてカバーや本全体のデザインも決めていきます。そして完成を迎えたら責了(校了)し、印刷所に印刷をお願いします。また、書籍が発売されてからも、売るための宣伝・PR活動を担当編集者がある程度行います。
同時並行でいくつかの企画を進行していて、1冊にかける時間は約半年間です。実際、月に1冊程度は出版となっています。

企画を著者に打診する際は、例えば過去にベストセラーを出している方であれば、過去作のどこが読者にリーチしているのかを意識しています。当初考えていたテーマから、取材を経て著者の過去作とは方向性が違うなと気付くこともありました。著者のファンを考えた時に、これでは需要に合わないと思って路線変更することもあります。忙しい著者の方が多いので練り直しの時間を取るのはものすごく迷うのですが、それでも相談してよかった、と心の底から思うことが多いです。

憧れの人から友人まで自分の仕事が届くのがうれしい

出版局 書籍・ムック編集部赤地 則人 挿絵写真02

仕事で印象に残っているのは著者に自分の企画を認めてもらえた瞬間ですね。思い出深いのは、本間希樹先生の『国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ』という本。本間先生は、ブラックホールを初めて撮影したプロジェクトの日本のリーダーを務めていた方です。また、その時イラストをお願いした漫画家の吉田戦車先生は、幼少の頃から好きな漫画家さんだったので、仕事を受けてもらえたことが強く印象に残っています。

さらに嬉しいのは自分の仕事が読者に届いたと思える瞬間です。特に知り合いや友人など身近な人に届くとより嬉しいですね。
例えば、2023年のドラマ本『silent シナリオブック 完全版』では、SHIBUYA TSUTAYAでは本のそばにお客さんがドラマに対するメッセージを自由に書けるスペースを設置してくださって、僕も見に行きました。また、友人からは「読んだよ」「羨ましいな」と言われ、「届いているんだな」と実感できて嬉しかったです。

オリジナルで追加した巻末インタビューでは脚本家やプロデューサーによる裏話など、他のネットの記事やインタビュー記事にも出ていない、読者も読んでいて目新しい、楽しい情報をお届けできたかなと思います。

“面白い”を応援してくれる会社

今後は、まだ担当していない、自分の好きなジャンルの本を編集したいです。あとは企画する際の売り上げ目標をまずは20万部、さらにもっと大きな数字を目指していきたいです。
具体的に言うと 坂道系アイドルや美術、哲学の本関係。他にも60年代のアングラカルチャーが好きだから、それに詳しい本も担当してみたいと考えています。

扶桑社は色んなジャンルの本を扱いたい人にはおすすめの出版社です。
他の出版社さんは文芸、漫画、実用書とか1ジャンルに特化したところが多いのですが、扶桑社では「面白ければジャンルは問わず」というスタンスで企画を歓迎してくれます。
私自身、かつて扶桑社から出版されていた「en-taxi(エンタクシー)」という文芸誌が好きだった一方、坂道系のアイドルも好きで写真集にも携わってみたいと考えていました。どちらも できるなら扶桑社だと思いました。