読めばハマる!扶桑社ミステリー&ロマンス 入門ガイド 扶桑社海外文庫座談会

扶桑社ミステリー&ロマンスについて、現場の担当者が語り合う座談会を開催。
これさえ読めば、あなたも扶桑社海外文庫のトリコに…!?

第二回更新!「扶桑社ロマンス創刊!トンプスンによるノワールの時代が到来 95~」

 

 

 

初期の「扶桑社ミステリー」彩った作家たち 88年~89年

井野 ちなみに、初期の扶桑社ミステリーって、ほかにはどんな作家がいたんですか?

吉田 個人的に思い入れが深いのは、最初と2作目は早川と東京創元で、扶桑社は3作目からのお付き合いですが、やっぱりジョン・ソールとかかな。

宮崎 そうだったんですか? 意外と地味な……。

吉田 いやいや、結局それ以降、扶桑社は10年近くソールの作品を出していましたからね。地味だけど、初期の扶桑社ミステリーを支えてくれた大切な作家さんですよ。

冨田 ホラーではほかに、F・ポール・ウィルスン。サンケイ時代に『マンハッタンの戦慄』が出ていました。

吉田 『ザ・キープ』はもともと角川でしたよね?

冨田 角川から出ていた出世作の『ザ・キープ』をあえて弊社から復刊したのは、ウィルスンがそれまでの作品をひとつの世界に統合する「ナイトワールド・サイクル」を構想したためで、このシリーズを扶桑社内で完結させることができました。それから、ウィリアム・G・タプリーとかハードボイルドも当時はやっていました。

マンハッタンの戦慄
マンハッタンの戦慄
ザ・キープ
ザ・キープ

吉田 ハードボイルドのラインアップとかは、もはやほぼ社内でも忘れられていますね(笑)

冨田 クレイグ・トーマスなどの冒険小説や謀略スリラーも、多数ありましたし、 さらに、ジャンルで言えば、シャーロット・マクラウドなんかのコージー・ミステリーもありましたね。
それから注目すべき作品としては、リチャード・モランの『南極大氷原北上す』。本当に南極の大氷原が北上するという、当時の日本の作家には書けないスケールの作品です。

吉田 T・ジェファーソン・パーカーの『ラグナ・ヒート』とかもこの時代ですね。「この小説は面白い!」と、書店員さんの評価も高くて、07年にあらためて復刊した。そういう珍しいケースの作品でした。

南極大氷原北上す
南極大氷原北上す
ラグナ・ヒート
ラグナ・ヒート

2014年2月の扶桑社ミステリー&ロマンスの新刊

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